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ペットと避難する備え。持ち出すものと、置いておくもの

人の備蓄は少しずつそろえてきた。では、犬や猫の分はどうか。フードは家にあるが、避難するときに何を持ち出すのか、そもそも一緒に行けるのか。ここが曖昧なまま、という家庭は多いはずです。

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人の備蓄は少しずつそろえてきた。では、犬や猫の分はどうか。フードは家にあるが、避難するときに何を持ち出すのか、そもそも一緒に行けるのか。ここが曖昧なまま、という家庭は多いはずです。

備えの中身は、人と同じようには決まりません。連れて動くのか、家に残すのか、預けるのか。選ぶ形によって、用意するものが変わります。

この記事では、避難の形の決め方、持ち出す袋の中身、家に置く備え、日ごろの慣らし、身元が分かる状態、そして衛生の工夫を整理します。

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避難の形を先に決めておく

まず、住んでいる地域の状況を確認します。

自治体によって、ペットを連れた避難の扱いが違います。同じ建物の中で一緒に過ごせる場合、敷地内の別の場所で預かる場合、受け入れが難しい場合。ここは住んでいる市区町村の案内で確認してください。

そのうえで、複数の形を想定します。指定の避難所へ行く、車で過ごす、親族や知人に預ける、自宅の安全な場所にとどまる。状況によって、選べる形は変わります。

車で過ごす場合は、夏と冬の温度に注意が要ります。エンジンを止めた車内は、短時間で危険な温度になります。

自宅にとどまる形を選べるなら、それが最も負担の少ない選択になることもあります。建物の安全が確認できることが前提ですが、慣れた場所で過ごせる利点は大きいものです。

預ける先を作っておくのも有効です。遠方の親族、友人、動物病院やペットホテル。事前に「そのときは頼めるか」を聞いておくだけで、選択肢が増えます。

家族の中で、誰がどの動物を連れるかも決めておきます。多頭の家庭では、この分担が現実的な問題になります。運べる重さと、キャリーの数を実際に確かめておいてください。

日中に家族が家にいない時間帯も想定します。誰もいないときに災害が起きたら、どうするのか。近所の人に事情を伝えておくだけでも、選択肢が増えます。

持ち出す袋に入れるもの

人の荷物とは別に、ペット用の袋を用意します。分けておくと、慌てたときに持ち出せます。

食べるものです。数日分のフード、水、食器。いつも食べているものを入れます。慣れないものは、環境が変わった状況では食べないことがあります。

薬と療法食も忘れずに。持病がある場合は、処方の内容が分かるものを一緒に入れておきます。かかりつけの動物病院の連絡先もメモしておきます。

トイレ用品です。ペットシーツ、猫砂、袋。避難先では、排せつの処理が難しい場面があります。

移動と保定の道具も要ります。キャリー、リード、ハーネス。首輪だけだと、驚いたときに抜けることがあります。

そして、写真です。離れてしまったときに探す手がかりになります。全身と、模様の分かる部分を撮っておきます。

タオルや毛布も1枚入れておきます。においのついたものがあると、慣れない場所でも落ち着きやすくなります。

袋の重さも確認します。人の荷物を持ったうえで運べるか。実際に背負って歩いてみると、詰めすぎに気づけます。Paws&Prep(ペット用防災バッグ)のように写真をプリントできる形の袋なら、荷物とセットで持ち出せます。

床に置かれた防災バッグと備品

家に備えておくもの

持ち出す分とは別に、家に置く備蓄も要ります。

フードと水は、数日から1週間分を目安にします。普段から少し多めに買い、古いものから使って補充する形にすると、期限切れを防げます。

トイレ用品も同じです。猫砂やシーツは、かさばるぶん備蓄を忘れがちですが、代わりが利きにくいものです。新聞紙やタオルで代用できる場面もありますが、慣れていないと使ってくれません。

段ボールでできた簡易のハウスやトイレも、選択肢になります。紙製の製品は軽くて持ち運びやすく、使い終わったあとの処分も簡単です。避難先での一時的な居場所として、普段から1つ用意しておく方法があります。

置き場所も決めておきます。玄関の近く、あるいは持ち出しやすい棚。奥にしまい込むと、必要なときに出せません。家族の全員が場所を知っている状態にしておいてください。

在庫の確認は、季節の変わり目に行います。年に2回、日を決めて中身を入れ替えてください。人の備蓄を点検する日と同じにすると、忘れにくくなります。

日ごろの慣らし

道具をそろえても、使えなければ意味がありません。

キャリーに入る練習をします。普段から部屋に置いて、中で休める場所にしておくと、いざというときに嫌がりません。

ケージで過ごす練習も有効です。避難先では、限られた空間で過ごす時間が長くなります。短時間から慣らしておきます。

車に乗る練習も、できればしておきます。移動そのものが負担になる動物もいます。

人に慣れておくことも、結果として役に立ちます。知らない人が近くにいる環境で落ち着けるかどうかは、避難先での過ごしやすさに関わります。

無理はさせないでください。嫌がる様子が続くなら、時間をかけて少しずつ進めます。急に長時間の練習をすると、逆効果になります。

避難の経路も一度歩いてみます。キャリーを持って、実際の道を通ってみる。段差、道幅、途中の休憩場所。歩いてみないと分からないことがあります。

近所に同じように動物と暮らす人がいれば、話しておく価値があります。助け合える相手が近くにいるかどうかは、いざというときに効きます。

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身元が分かる状態にしておく

はぐれたときに備えます。

首輪と迷子札を付けます。名前と連絡先が書かれていれば、保護されたときに戻ってくる可能性が上がります。

登録に関する制度もあります。犬の登録や、体内に入れる標識に関する決まりは制度で定められており、変わることがあります。詳細は自治体や動物病院で確認してください。

写真は、複数の角度で撮っておきます。全身、顔、模様や特徴のある部分。紙にも印刷しておくと、電源が使えない状況でも見せられます。

日ごろの記録も残しておきます。体重、ワクチンの記録、持病と薬。預ける場面では、この情報が求められます。紙に書いたものを1枚、袋に入れておくと確実です。

連絡先は複数書いておきます。自分の携帯だけでなく、家族や離れて住む親族の番号も。通信が使えない地域でも、別の場所にいる人に連絡がつくことがあります。

写真を形にして残しておく方法もあります。うちのこ写真集のように写真集として本にする形なら、家族の記録としても手元に残ります。

置き場所と衛生

避難先では、清潔を保つのが難しくなります。

水が自由に使えない前提で考えます。体を拭くもの、汚れを落とすもの、においを抑えるもの。洗わずに済ませる方法を用意しておきます。舐めても差し支えのない成分かどうかは、購入の前に表示で確認してください。

周囲への配慮も要ります。避難先には、動物が苦手な人やアレルギーのある人もいます。においと鳴き声への対策は、共同生活を続けるうえで欠かせません。

ケージに布をかけて視界を遮ると、落ち着く動物もいます。周囲からも見えにくくなり、双方にとって過ごしやすくなります。

排せつの処理も、袋を多めに用意しておきます。処理の方法は避難先の指示に従います。

体調の変化にも気をつけます。環境が変わると、食欲が落ちたり、下痢をしたりすることがあります。様子がおかしいときは、早めに獣医師に相談してください。

飼い主自身の休息も大切です。世話をする人が倒れると、動物も守れません。交代できる人を作っておくと、長引いたときに持ちこたえられます。

玄関に置かれたペットのキャリーとリード

よくある質問

避難所に一緒に入れますか

自治体と施設によって扱いが違います。住んでいる市区町村の案内で、事前に確認してください。

何日分を用意すればよいですか

数日から1週間分を目安にする例が多いようです。地域の状況と、補充のしやすさで判断してください。

薬はどうすればよいですか

処方の内容が分かるものを一緒に保管します。予備の量については、かかりつけの獣医師に相談してください。

多頭で飼っている場合は

誰がどの動物を連れるかを、家族で先に決めておきます。キャリーの数と、運べる重さも確認してください。

車中泊のときの注意は

温度の管理が最優先です。夏と冬は特に危険で、エンジンを止めた車内には残さないでください。

慣らしはどのくらいかかりますか

動物によって差があります。短い時間から始め、嫌がる様子が出たら戻してください。焦らず、数か月かける前提で構いません。

においの対策はどうしますか

拭き取りや消臭の道具を用意しておきます。水が使えない状況を想定し、舐めても差し支えのないものを選んでください。

まとめ

備えの要点は3つです。

避難の形を複数想定し、自治体の方針を確認しておくこと。人の荷物とは別に、ペット用の袋を用意すること。そして、キャリーやケージに日ごろから慣らしておくこと。

人の側の備蓄については https://zero-press.net/columns/hitorigurashi-bousaihttps://zero-press.net/columns/bousai-bichiku-denryoku にまとめました。両方をそろえて、初めて家族全員の備えになります。

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