広告運用とWebマーケを学ぶ。実務でつまずく順に身につける
これまで代理店に任せていた広告を、自社で回すことになった。あるいは、限られた予算で集客を始めることになった。どちらの場合も、最初に手が止まるのは管理画面の設定ではありません。
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これまで代理店に任せていた広告を、自社で回すことになった。あるいは、限られた予算で集客を始めることになった。どちらの場合も、最初に手が止まるのは管理画面の設定ではありません。
止まるのは、誰に何を伝えるかが決まっていないときです。設定の手順は調べれば出てきますが、前提が決まっていないと、どの数字を見て何を直せばいいのか分かりません。
この記事では、広告を出す前に決めること、つまずきやすい順に学ぶ範囲、数字の読み方、そして内製と外注の分け方までを整理します。
広告を出す前に決めること
出稿の前に、4つを決めます。
ひとつ目は、誰に何を伝えるかです。既存のお客さんに再訪してほしいのか、まだ知らない人に存在を知らせたいのか。目的が違えば、出す媒体も文言も変わります。
ふたつ目は、着地するページです。広告を押した人がどこに来るのか。ここが整っていないと、いくら人を集めても問い合わせにはつながりません。むしろ、着地先の改善のほうが効くことがよくあります。
3つ目は、測る指標です。問い合わせの件数なのか、資料の請求なのか、来店の予約なのか。何をもって成功とするかを決めておかないと、続けるか止めるかの判断ができません。
4つ目は、使える予算の上限です。月にいくらまで出せるのか、いつまで試すのか。この上限を決めておくと、思いどおりにいかないときも冷静に判断できます。
この4つを紙に書いてから、管理画面を開いてください。順番を逆にすると、設定が終わってから前提を考え直すことになります。
問い合わせを受ける体制も先に整えます。広告から連絡が来ても、返信が数日後になるようでは費用が無駄になります。誰がいつ対応するのかを決めてから出稿してください。
つまずきやすい順に学ぶ
学ぶ範囲は広く見えますが、実務でつまずく順に並べると4段階です。
最初は、着地ページの中身です。何を売っているのか、いくらなのか、どうやって申し込むのか。この3つが分かりにくいページに人を集めても、成果にはつながりません。
次に、計測の設定です。何件の問い合わせがどの広告から来たのかが分からないと、改善のしようがありません。ここは技術的な話に見えますが、設定を1度済ませれば済む部分です。
3番目が、予算の配分です。複数の媒体や複数の広告に、どう振り分けるか。最初は少額で複数を試し、反応のあるものに寄せていく形が現実的です。
4番目に、文言と素材の改善です。見出しの言い回し、画像の選び方。ここは終わりのない領域ですが、前の3つが整っていないと効果が読めません。
細かい設定の項目を先に覚えようとすると、時間の割に成果が出ません。順番を守るほうが近道です。
用語は、必要になった時点で調べれば足ります。最初から一覧を暗記しようとすると、使う前に忘れます。実際に画面で目にした言葉から覚えるほうが定着します。
数字の読み方
数字は、段階に分けて見ます。合計だけを見ても、どこを直せばいいのか分かりません。
第1段階は、表示された回数です。そもそも人の目に触れているのか。ここが少なければ、予算か設定か、狙う言葉の選び方に原因があります。
第2段階は、押された回数です。表示はされているのに押されないなら、見出しや画像が合っていない可能性があります。
第3段階は、着地したあとの行動です。押されているのに問い合わせに至らないなら、着地ページに原因があります。価格が分からない、申し込みの手順が長い、携帯で見づらい。
このように分けると、打ち手が絞れます。「成果が出ない」と一括りにせず、どの段階で落ちているかを特定してください。
1件の問い合わせを得るのにいくらかかっているかも計算します。この数字と、実際に受注につながる割合を掛け合わせると、広告に出せる金額の上限が見えてきます。
記録は、週ごとにまとめて見ます。日ごとの上下に反応して設定を変えると、何が効いたのか分からなくなります。変更したら日付を記録し、少なくとも1週間は様子を見てください。
なお、効果がいつ出るかは、業種と単価によって変わります。数日で判断できるものもあれば、数か月の記録が要るものもあります。測って直す前提で始めてください。

文章と素材をどう用意するか
広告には、文言と画像、そして着地ページが要ります。ここを誰が作るかを決めておきます。
文言は、お客さんが使う言葉で書きます。社内の用語や業界の言い回しは、探している人には届きません。問い合わせの電話やメールで使われた表現をそのまま使うのが確実です。
画像は、何のサービスか一目で分かるものを選びます。凝った加工より、実物や使用の場面が写っているほうが伝わります。
着地ページは、広告の内容と揃えます。「初回無料」と書いた広告から来た人が、そのことに触れていないページに着いたら、そこで離れます。
作る人が社内にいないなら、学ぶか、外に頼むかを決めます。中途半端に自作を続けるより、どちらかに決めたほうが前に進みます。文章の下書きに生成の道具を使う場合の注意は https://zero-press.net/columns/ai-writing-tsukaikata にまとめました。
各媒体には、審査の基準と表現の決まりがあります。書ける内容と書けない内容は媒体ごとに違うので、出稿の前に提供元の規約を確認してください。
学ぶ場の選び方
独学で進めるか、講座を使うかを判断する基準を挙げます。
いちばん大きいのは、実際の管理画面を触りながら学べるかどうかです。座学だけでは、画面を開いたときに手が止まります。自社の広告を題材にできる形なら、学びながら実務が進みます。
質問できる相手がいるかも重要です。広告は媒体側の仕様が変わることがあり、教材の情報が古くなっている場面に出くわします。
期間と費用も並べます。数か月の課程が一般的で、内容と回数は場所によって違います。法人向けLPのように現場のマーケターが指導する形なら、実務での判断の仕方に触れられます。金額は変わることがあるため、申し込み前に提供元で確認してください。
説明会や資料で内容を確かめてから決める方法もあります。何を学べて何は扱わないのかを聞いておくと、受講後の食い違いが減ります。
なお、受講したからといって案件や収入が得られるわけではありません。学んだ内容を自社の広告で回してみて、初めて身につきます。
内製と外注の分け方
すべてを自社でやる必要はありません。分け方の考え方を整理します。
判断と予算は、自社に置きます。誰に何を伝えるか、いくらまで出すか、何をもって成功とするか。ここを外に渡すと、結果を読めなくなります。
手を動かす部分は、外に頼む選択肢があります。管理画面の操作、日々の調整、素材の制作。工数のかかる部分を任せて、判断だけを持つ形です。
丸投げは避けます。報告書だけを受け取っていると、数字の意味が分からないまま予算が消えていきます。少なくとも、段階ごとの数字は自分で読めるようにしておきます。
書く仕事を社内で回したい場合は、書き手を育てる形もあります。Media Labo(ライティングとマーケティングのスクール)のようにライティングとマーケティングを合わせて学べる場なら、広告の文言から記事の作成まで扱えるようになります。
外注する場合の契約も確認します。運用の手数料の計算方法、最低の契約期間、途中でやめるときの条件、そして広告アカウントの所有者が誰になるか。最後の点は、乗り換えるときに大きく影響します。

よくある質問
少額でも始められますか
日ごとの上限を設定して始められます。ただし、判断に足る記録が集まるまでには一定の回数が要ります。
代理店に頼むべきですか
自社に手を動かす時間がないなら選択肢になります。その場合も、指標と予算は自社で決めてください。
効果はいつ出ますか
業種、単価、競合の状況で変わります。数日で判断せず、段階ごとの数字を見ながら調整してください。
検索とSNSのどちらから始めますか
すでに探している人に届けたいなら検索、知らない人に見せたいならSNSが向きます。目的から選んでください。
資格は必要ですか
媒体が用意している認定はありますが、必須ではありません。実際に回した経験のほうが判断の材料になります。
検索順位の対策と広告はどちらが先ですか
急ぐなら広告、積み上げるなら検索からの流入です。検索側の測り方は https://zero-press.net/columns/kensaku-junni-check にまとめました。
止めどきはどう決めますか
始める前に決めた予算の上限と期間で判断します。決めていないと、惰性で続けることになります。
まとめ
学ぶ範囲を決めるときの要点は3つです。
出す前に、相手・着地先・指標・予算の上限を決めること。数字は表示・クリック・問い合わせの段階に分けて見ること。そして、判断と予算は自社に置いたうえで分担を決めること。
道具や設定は変わり続けますが、この3つの考え方は変わりません。まず1つの媒体で小さく回し、読み方が分かってから広げてください。








