自分の経験を相談として売る。プラットフォームを使うときの準備
仕事を何年か続けていると、後から来る人が同じところでつまずくのが見えてきます。聞かれれば答えられるのに、その機会がない。
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仕事を何年か続けていると、後から来る人が同じところでつまずくのが見えてきます。聞かれれば答えられるのに、その機会がない。
相談を売り買いできる場が整ってきたことで、この経験を形にする道が出てきました。ただし、始める前に決めておくべきことがいくつかあります。
この記事では、扱える範囲の決め方、公開までの手順、価格の決め方、受ける前に伝えること、そして続けるための負荷の管理を整理します。
相談は売り買いできるようになった
以前は、仕事の相談といえば知人を介するものでした。紹介がなければ、経験を持っていても届ける先がありません。
いまは、相談したい人と受けたい人をつなぐ場があります。受ける側が自分の経歴とできることを公開し、相談したい人が選んで申し込む形です。
決済も場の側が担うため、個人間で金銭のやり取りをする必要がありません。日程の調整や記録の管理も、仕組みとして用意されていることが多くあります。
この形の利点は、始めるための準備が少ないことです。事務所も要らず、集客の仕組みを自分で作る必要もありません。名刺やサイトを用意しなくても、まず一件受けてみることができます。
一方で、登録すれば依頼が来るというものではありません。同じ場に多くの人が登録しており、選ばれるかどうかは書き方と内容によります。
だから、まず自分が何を提供できるのかを言葉にすることから始まります。
自分が扱える範囲を決める
最初に決めるのは、扱う範囲です。ここが曖昧だと、相談する側も選べません。
一つ目は、業界です。自分が経験した業界を書き出してください。近いだけの業界まで広げると、実態と合わなくなります。
二つ目は、職種です。同じ業界でも、営業と開発と管理では見えている景色が違います。
三つ目は、立場です。担当者としてなのか、まとめる立場としてなのか。相談する側の状況によって、求められる目線が変わります。
四つ目は、扱う話題です。転職、社内での進み方、働き方の悩み。どこまで話せるかを決めておきます。
五つ目は、触れない領域です。ここが最も重要です。医療、法律、税務、投資。資格が必要な領域には踏み込まないと決めてください。話を聞くことと、専門的な判断を示すことは違います。
範囲を狭く定義すると依頼が減ると考えがちですが、実際は逆のことが多いものです。「この分野なら」と分かるほうが選ばれます。
書き方の目安として、相談する側が検索しそうな言葉を思い浮かべてください。抽象的な言葉より、具体的な職種名や場面のほうが引っかかります。
自分の経歴のうち、人から質問された回数が多いものを思い出すのも有効です。実際に聞かれてきたことなら、需要があると分かっています。
登録して公開するまでの手順
公開までの流れは、おおむね共通しています。
まず、登録します。本人の確認や、経歴の入力が求められます。
次に、公開する情報を整えます。経歴、扱える範囲、どんな相談に向いているか。ここが選ばれるかどうかを決める部分です。
そして、提供する内容を設定します。何をどれくらいの時間で行うのか。回数や進め方も含めて決めます。
最後に、決済の設定を行います。受け取りの口座、手数料の確認。ここまで済ませて公開になります。
相談の売り買いができるキャリア相談プラットフォームは、こうした相談の売り買いができる場のひとつです。転職や副業、仕事の悩みに関する相談を扱うと案内されており、受ける側としての登録も用意されています。手数料や登録の条件は変わることがあるため、公式サイトで確認してください。

公開する情報は、実績を誇張しないでください。過大に書くと、実際の相談で期待とずれが生じます。等身大で書いたほうが、合う相談が来ます。
価格をどう決めるか
価格の決め方には、いくつかの考え方があります。
一つ目は、時間あたりで決める形です。一時間いくら、という設定で、相談する側にも分かりやすい形です。
二つ目は、回数や内容で決める形です。書類を見て意見を返す、複数回にわたって伴走する。作業の量に応じた設定になります。
三つ目は、初回の扱いです。短い時間を安く設定して、まず話してみる機会を作るという方法があります。合うかどうかを双方が確かめられます。
決めるときの目安として、同じ場に登録している人の設定を見てください。相場から大きく外れると、選ばれにくくなります。
ただし、安くしすぎると続きません。準備の時間、当日の時間、あとの記録。実際にかかる時間で割ってみて、続けられる水準かを確認してください。
手数料も計算に入れてください。場の側に支払う割合を引いた金額が、実際の受け取りになります。
受ける前に伝えておくこと
相談を受ける前に、線引きを伝えておくとお互いに安心です。
一つ目は、守秘です。話された内容を外に出さないこと。当然のことですが、明示しておくと相談する側が話しやすくなります。
二つ目は、記録の扱いです。録音するのか、メモを残すのか。残す場合は事前に伝えて同意を得てください。
三つ目は、できないことです。専門的な判断が必要な領域には踏み込まないこと。必要なら、しかるべき窓口を案内する立場だと伝えます。
四つ目は、結果を約束しないことです。転職の成否や社内での評価は、相談だけで決まるものではありません。
五つ目は、連絡の手段と時間帯です。いつまで、どの方法で連絡を受けるのか。決めておかないと、私生活に食い込みます。
こうした内容は、公開する情報の中に書いておくと、申し込みの前に読んでもらえます。当日に説明するより、双方の時間が節約できます。
コーチングとの違いについては https://zero-press.net/columns/career-coaching-chigai で整理しています。

続けるための負荷の管理
始めたあとに問題になるのは、量の管理です。
一つ目は、件数です。一週間に何件まで受けるかを決めてください。本業がある場合、無理が出ると両方が崩れます。
二つ目は、時間帯です。受け付ける時間を限定しておきます。深夜や早朝を含めると、生活が乱れます。
三つ目は、断り方です。合わないと感じた依頼は断って構いません。理由を細かく説明する必要はなく、対応できない旨を伝えれば十分です。
四つ目は、記録の負担です。相談ごとに記録を残すなら、その時間も含めて価格を考えてください。
五つ目は、自分の消耗です。人の悩みを聞き続けることには負荷があります。自分が疲れていると感じたら、受ける数を減らしてください。
勤め先がある場合は、副業の規定を確認してください。届け出が必要な場合や、内容によっては制限がある場合があります。守秘義務との関係も含めて、事前に確かめておくのが安全です。
学び直しとして資格から入る方法は https://zero-press.net/columns/career-consultant-manabu にまとめています。
よくある質問
資格は必要ですか
場によって条件が異なります。資格がなくても登録できる場合もありますが、扱う内容によっては専門の資格が必要な領域があるので、その線引きは自分で守ってください。
勤め先に知られませんか
公開する情報の範囲は自分で決められます。ただし完全に知られないと考えるのは危険です。副業の規定を確認し、必要なら届け出てください。
費用はかかりますか
登録が無料でも、成立した相談から手数料が引かれる形が一般的です。割合を確認してから価格を設定してください。
トラブルが起きたらどうなりますか
場の側に相談の窓口が用意されていることがあります。どこまで対応してもらえるかを、登録の前に確認しておいてください。
いつでもやめられますか
公開を停止する仕組みがあるのが一般的です。進行中の相談がある場合の扱いも確認しておいてください。
確定申告は必要ですか
所得の額や勤務の状況によって扱いが変わります。制度の説明として理解したうえで、判断が必要な部分は税務署や税理士に確認してください。
依頼が来ないときはどうすればいいですか
公開している内容を見直してください。扱う範囲が広すぎないか、どんな人に向いているかが書かれているか。ここで選ばれ方が変わります。
まとめ
相談を受ける側になるときの要点は三つです。
一つ目は、扱う範囲を決めることです。業界、職種、立場、話題。そして踏み込まない領域を先に決めてください。狭く定義するほうが選ばれます。
二つ目は、線引きを先に伝えることです。守秘、記録の扱い、できないこと、結果を約束しないこと。公開する情報に書いておけば、申し込みの前に読んでもらえます。
三つ目は、件数を管理することです。週に何件、どの時間帯まで。本業がある場合は特に、無理のない範囲に収めてください。
勤め先の副業の規定と守秘義務は、始める前に確認してください。税の扱いも、迷う部分は専門家に相談するのが安全です。
手数料や登録の条件は変わることがあります。始める前に、公式サイトで最新の情報を確認してください。








