【取材】木本旭洋氏(イールドマーケ代表)が語るオウンドメディアで「転職」カテゴリーをリリースした理由
株式会社イールドマーケティング(本社:東京都千代田区、代表取締役:木本旭洋)は、2026年7月28日、同社が運営するオウンド...

株式会社イールドマーケティング(本社:東京都千代田区、代表取締役:木本旭洋)は、2026年7月28日 、同社が運営するオウンドメディア「デジマブログ」
https://yield-marketing.co.jp/blog/
において、新たなサブカテゴリー「転職」を公開した。生成AIの実務浸透によって職種の役割や求められるスキルが大きく変わりつつある現在、Webコンサルティングを本業とする同社がなぜキャリア領域の情報発信に踏み込むのか。代表取締役の木本旭洋氏に、立ち上げの背景と今後の展望を聞いた。
新カテゴリーURL
https://yield-marketing.co.jp/blog/category/career/change-job/
まず、今回「転職」カテゴリーを立ち上げた経緯を教えてください。
木本氏「デジマブログはもともと、Webマーケティングや広告運用、そして生成AIの実務活用をテーマに情報を発信してきたメディアです。読者の多くは事業会社のマーケティング担当者や広告代理店の方、あるいはこれからマーケティング職を目指す方々でした。ところがここ一年ほどで、記事に寄せられる相談や問い合わせの内容が明らかに変わってきたんです。
以前は『この広告の運用方法を知りたい』『このツールの使い方を教えてほしい』といった、手法についての質問が中心でした。それが今は『AIに任せられる仕事が増えた中で、自分は何を強みにすればいいのか』『このまま今の職種を続けていて大丈夫なのか』という、キャリアそのものに関する問いに変わってきている。手法の悩みではなく、立ち位置の悩みです。
私たちはマーケティング支援の会社なので、日々AIを実務に組み込んでいる立場だからこそ書けることがあるはずだと考えました。現場で何が自動化され、何が人の仕事として残っているのか。それを一次情報として持っているのは、AIを使う側にいる私たち自身です。ならば正面から向き合おうと。それが『転職』カテゴリーを立ち上げた直接のきっかけです」
■「AI時代のキャリア形成」という言葉はよく聞きますが、木本さんはどう捉えていますか。
木本氏「よく語られるのは『AIに仕事を奪われる』という構図ですが、私は現場感覚としてやや違うと思っています。奪われるというより、仕事の中身が組み替えられている、という表現のほうが近い。
たとえば広告運用の仕事を分解すると、入札調整やレポート作成、クリエイティブの初稿づくりといった作業があります。この中で、定型化できる部分は確かに急速に機械側へ移りました。一方で、事業の課題を定義することや、限られた予算の中で何を優先するかを決めること、社内外の関係者を巻き込んで実行に持っていくことは、むしろ重要性が増しています。つまり、職種の名前は同じでも、その中で価値を生む部分がずれてきている。
このずれに気づかないまま働き続けると、数年後に『自分の得意なことが、そのまま市場価値にならない』という状況になりかねません。逆にずれを正しく把握できれば、今いる会社の中でも、転職先を選ぶ場面でも、判断の精度が上がります。私が発信したいのは、この『ずれの正体』についてです。
もうひとつ強調したいのは、AIを使えること自体は、もはや差別化にならないという点です。二、三年前であれば『生成AIを業務に導入した経験がある』というだけで一定の評価を得られました。今はツールの習熟スピードが上がり、誰でも一定水準まで到達できます。そうなると、差がつくのは『何にAIを使うと事業が伸びるのかを判断できるか』という部分です。ツールの知識ではなく、課題設定の力です。ここを言語化して伝えていきたいと考えています」
なぜ、Webコンサルティング会社が転職情報を扱うのでしょうか。
木本氏「私自身のキャリアが、いくつかの立場をまたいできたことが大きいと思います。新卒では大手広告代理店でアカウントプランニングを担当し、その後スタートアップで広告運用の実務に入りました。フリーランスとして独立した時期もあり、現在は会社を経営して採用する側にも立っています。
この四つの立場は、同じ『マーケティング業界』を見ていても、見えている景色がまったく違います。代理店にいた頃は、クライアントの事業構造まで踏み込む機会は限られていました。スタートアップに移ると、予算の一円が事業の存続に直結することを実感しました。フリーランスでは、自分の労働時間と収入が完全に連動する構造の中で、何を単価にできるのかを考え続けました。そして経営者として採用面接をするようになって初めて、企業側が候補者のどこを見ているのかを知りました。
転職に関する情報は世の中に大量にありますが、書き手がどの立場から書いているのかが見えにくいものが少なくありません。受ける側の視点だけ、あるいは採る側の視点だけで語られると、読者は判断を誤ります。私は複数の立場を経験してきたので、両側から見た構造を並べて説明できる。そこに一定の価値があると考えました。
それから、Webコンサルティングという本業との接続も明確にあります。私たちはクライアントのマーケティング組織づくりを支援する中で、『どういう人材を採ればこの体制が回るのか』という相談を日常的に受けています。求人票の要件定義に近い議論です。その裏側で何が起きているかを知っている立場から、働く側に向けて情報を出すことは、決して畑違いではありません」
具体的には、どのようなコンテンツを掲載していく予定ですか。
木本氏「大きく三つの方向性を考えています。
ひとつ目は、職種構造の変化を扱う記事です。マーケティング職や広告運用職、あるいは事業会社のデジタル部門といった職種が、生成AIの浸透によって具体的にどう再編されているのか。求人票の要件がどう変わったか、面接で問われる内容がどう移り変わったかといった、観測できる事実をベースに整理していきます。抽象論ではなく、実際の変化を追いかけたいと思っています。
ふたつ目は、スキルの棚卸しに関する記事です。転職活動では『経験を整理して言語化する』工程が最も難しく、ここでつまずく方が非常に多い。自分の中では当たり前になっている業務が、実は市場では評価される経験だったというケースは珍しくありません。逆に、本人が自信を持っている経験が、汎用性のない社内固有のスキルだったということもあります。この見極め方を、採用する側の視点も交えて解説していきます。
三つ目は、意思決定の判断材料に関する記事です。転職すべきかどうか、どの企業を選ぶべきか、いつ動くべきか。こうした問いに唯一の正解はありませんが、判断の軸を持っているかどうかで結果は大きく変わります。年収や知名度だけでなく、その環境で自分の経験がどう積み上がるかという視点を提示したいと考えています。
いずれの記事も、私たちが実務で得た一次情報を必ず含める方針です。伝聞や一般論の再構成ではなく、実際に見てきたことを書く。これはデジマブログ全体で貫いてきた方針であり、新カテゴリーでも変えるつもりはありません」
発信にあたって、特に意識していることはありますか。
木本氏「読者を煽らないことです。
キャリア領域の情報には、不安を刺激して行動を促す書き方が一定数あります。『このままでは市場価値がなくなる』『今動かないと手遅れになる』といった訴求です。短期的には反応が取れるかもしれませんが、私はその手法を採りません。不安に駆られた判断は、たいてい良い結果になりませんし、そうやって動いた方が数年後に後悔するのを、採用の場で何度も見てきました。
私たちが提供したいのは、判断の材料です。市場で何が起きているのかを正確に伝え、その上で読者自身が決められる状態をつくる。結果として『今の会社で頑張るべきだ』という結論に至る方がいても、それはまったく問題ありません。むしろ、転職しないという判断も含めて選べることが健全だと思っています。
また、断定を避けることも意識しています。AIの進展速度を考えれば、今日正しいとされている前提が半年後には変わっている可能性があります。ですから記事の中では、どこまでが観測された事実で、どこからが私個人の見解なのかを分けて書くようにしています。読者が自分の頭で再検証できる形で情報を渡したいからです」
今後の展開について聞かせてください。
木本氏「まずは『転職』カテゴリーの記事本数を着実に積み上げ、職種ごと、キャリア段階ごとに読者が必要な情報へたどり着ける構造をつくることが当面の目標です。カテゴリーを立ち上げただけでは価値になりません。網羅性と更新頻度の両方を確保して、はじめて意味のあるメディアになります。
中期的には、キャリア領域全体へと発信範囲を広げていきたいと考えています。転職は選択肢のひとつに過ぎず、社内での役割変更やリスキリング、副業や独立といった道もあります。それぞれに固有の難しさがあり、AIの浸透はそのすべてに影響しています。デジマブログの『キャリア』という上位カテゴリーの中で、これらを体系的に扱っていく構想です。
弊社はもうひとつ、IT資格の情報メディア(https://shikaku-mori.com/)も運営しています。資格取得という切り口とキャリア形成という切り口は、本来つながっているものです。学ぶことと働くことを別々に語るのではなく、地続きのものとして情報を提供できる体制を整えていきたいと思っています。
AIを実務で使い続けている会社が、その現場から見えたことを正直に書く。この積み重ねが、誰かの判断の助けになると信じています。ぜひ一度、新しいカテゴリーをご覧いただけると嬉しいです」
デジマブログ「転職」カテゴリー概要
公開日:2026年7月28日
URL:https://yield-marketing.co.jp/blog/category/career/change-job/
掲載内容:AI時代における職種構造の変化、スキルの棚卸しと言語化の方法、転職の意思決定における判断軸、マーケティング職・広告運用職のキャリアパスなど
運営:株式会社イールドマーケティング
会社概要
会社名:株式会社イールドマーケティング
本社:東京都千代田区
設立:2022年5月
事業内容:Webコンサルティング事業
代表取締役:木本旭洋
会社HP:https://yield-marketing.co.jp/
運営メディア:https://shikaku-mori.com/











