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電話と問い合わせの対応を仕組みにする。取りこぼしを減らす順番

作業に集中し始めたところで電話が鳴る。出てみると営業の売り込みだった。その日のうちに同じ質問の問い合わせが3件届き、いずれも料金と営業時間の話だった。

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作業に集中し始めたところで電話が鳴る。出てみると営業の売り込みだった。その日のうちに同じ質問の問い合わせが3件届き、いずれも料金と営業時間の話だった。

少人数で回している現場では、この中断が積み重なって一日が終わります。人を増やせば解決する話に見えますが、その前に減らせるものがあります。

この記事では、取りこぼしが起きる場面の整理から、答えの決まった質問の逃がし方、窓口のそろえ方、自動応答をどこまで任せるか、そして記録の残し方までを順に見ていきます。

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取りこぼしが起きる場面

まず、どこで取りこぼしているのかを把握します。場面は4つに分けられます。

ひとつは、作業中の着信です。手が離せないときに鳴った電話は、折り返しの約束だけが積み上がります。折り返しの時間に相手が出られないと、往復が増えます。

ふたつ目は、営業時間外です。夜間や休日に来た電話とメールは、翌営業日まで止まります。急いでいる人ほど、その間に別の会社へ連絡します。

3つ目は、同じ質問の繰り返しです。営業時間、場所、料金の目安、在庫の有無。同じ内容を毎回説明していると、それだけで相応の時間になります。

4つ目は、担当者しか答えられない状態です。担当が外出していると、内容を聞いて伝えるだけの中継が発生します。休むと止まる、という状態にもつながります。

この4つは、それぞれ対処の仕方が違います。まとめて「電話対応が大変」と考えるより、分けて見たほうが手を打ちやすくなります。

まず分けるのは、答えの決まった質問

最初に手をつけるのは、答えが決まっている質問です。ここは人が答える必要がありません。

営業時間、定休日、場所と駐車場、料金の考え方、対応できる範囲、支払い方法。こうした内容は、サイトに書いておけば繰り返しの説明が減ります。

書き方にも工夫が要ります。よくある質問として並べるだけでなく、実際に聞かれた言葉で見出しを作ります。「駐車場はありますか」のような言い回しのほうが、探している人には届きます。

メールで来る定型の質問には、返信のひな形を用意します。挨拶と本題の枠を作っておき、個別の部分だけを書き換える形です。担当が誰でも同じ品質で返せるようになります。

電話で聞かれる内容も記録します。1週間だけメモを取ると、上位の3つか4つで大半を占めていることが分かります。その3つをサイトに書けば、着信そのものが減ります。

書いてあるのに聞かれる場合は、置き場所を疑います。トップページから2回で届くか、携帯の画面で見つかるか。奥まった場所にある情報は、無いのと同じ扱いになります。

問い合わせの内容を書き出して整理する様子

受け口を減らす・そろえる

窓口が多いほど、抜けは増えます。電話、代表メール、サイトのフォーム、SNSのメッセージ、担当者個人の携帯。この状態では、誰がどれを見ているのかが曖昧になります。

まず、公開する窓口を絞ります。減らせないなら、どこに来たものでも同じ場所に集まるようにします。フォームの内容が特定のアドレスに届き、そこを複数人で見る形が基本です。

次に、記録の場所を決めます。誰がいつ受け、どう対応し、終わったのかどうか。この4つが1か所に残っていれば、担当が不在でも状況をたどれます。表計算のファイルから始めても構いません。

担当者の個人アドレスや携帯だけでやり取りが進むと、退職や異動のときに履歴ごと消えます。個人あての連絡も、記録の場所には残す運用にします。

窓口をそろえたあとは、返す速さの目安を決めます。営業時間内なら当日、時間外なら翌営業日。この基準を公開しておくと、待たせている間の問い合わせも減ります。

フォームの項目も見直します。入力する欄が多いほど、送信の途中で離れる人が増えます。名前、連絡先、用件。この3つで受け、詳しい話は返信のやり取りで聞く形にすると、届く件数そのものが変わります。

自動の返信も設定しておきます。受け付けた事実と、いつごろ返すかを機械が伝えるだけで、「届いたか分からない」という再送や電話が減ります。

自動応答を使うときの線引き

機械に任せられるのは、受付と一次案内までです。ここを踏まえて設計します。

着信に自動で応答し、用件を選んでもらい、内容を記録して担当へ通知する。この範囲であれば、判断は要りません。音声を文字にしてチャットやメールへ送る仕組みもあり、AItelefonista(AI電話自動応答サービス)のように24時間の受付と通知を任せられるサービスであれば、営業時間外の取りこぼしを拾えます。初期費用や契約期間の条件はサービスによって違うので、試用の期間があるうちに使い勝手を確かめてください。

一方、見積もりの相談、苦情、契約の変更といった判断が要る話は人へ回します。ここを機械で完結させようとすると、かえって不信を招きます。

案内の言葉も大切です。「担当者へ取り次ぎます」「内容を記録して折り返します」と伝えれば、相手は待つ理由が分かります。機械がすべて答えるかのような案内は避けます。

営業電話が多い場合は、用件の選択を挟むだけでも効果があります。人が出る前に用件が分かれば、対応する順番を決められます。

通話を録音したり文字に残したりする場合は、その旨を案内に入れ、保管の期間を決めておきます。記録は対応の質を上げますが、扱いを決めないまま溜めると別の問題になります。

導入したあとも、案内の文言は聞き直して調整します。選択肢が多すぎる、待ち時間が長い、案内が早口。実際にかけてみると、直したい箇所がすぐ見つかります。

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見積もりや相談のやり取りを残す

問い合わせが商談に進むと、今度はやり取りが散らばります。

見積もりの経緯は、メールだけでは追いにくくなります。初回の金額、変更の依頼、再見積、条件の確認。件名が同じまま内容が変わっていくため、あとから経緯を説明するのに時間がかかります。

案件ごとに1か所へまとめる仕組みがあると、この負担は下がります。見積太郎2(見積相談の管理ツール)のように顧客ごとの専用ページで見積もりの履歴と相談を一元化できるものなら、前回との差額や変更の経緯を同じ画面で確認できます。顧客側にアカウント登録を求めない形であれば、相手の手間も増えません。

社内での下書きを助ける道具もあります。過去のやり取りをもとに返信の案を作る機能を持つものもあり、書き出しの時間を短縮できます。ただし、送る前に人が読み直す前提は崩さないでください。

複数の作業をひとつにまとめた業務用の道具を入れる選択肢もあります。議事録や資料づくりまで含めて日常の作業を集約したい場合は、そうした形が向くこともあります。料金や含まれる機能は変わるため、公式サイトで確認してください。

見積もりのやり取りをパソコンで確認する様子

回してみて調整する

仕組みを入れたら、数えて調整します。ここをやらないと、入れただけで終わります。

1か月の件数を数えます。電話が何件、フォームが何件、そのうち何件が定型の質問だったか。数が分かると、次に手を入れる場所が決まります。

多い質問から潰していきます。3件以上あった質問は、サイトかひな形に反映します。1件しかない質問は、当面は人が答えて構いません。

対応の抜けも数えます。折り返しの約束を忘れた件、返信が翌々日になった件。件数が分かれば、記録の仕組みが働いているかどうかを判断できます。

一次対応にかかっている時間も測ります。1件あたり何分で、月に何時間か。この数字があると、道具を入れるか人を増やすかの判断がしやすくなります。

人を増やす前に、減らせるものを探すのが順番です。定型を逃がし、窓口をそろえ、記録を1か所にする。それでも手が足りないなら、外部への委託や採用を検討します。委託の進め方は https://zero-press.net/columns/jimu-gyoumu-gaichu に、採用時の見極めについては https://zero-press.net/columns/saiyou-tekisei-kensa にまとめました。

よくある質問

小さな事業所でも導入できますか

人数の下限を設けていないサービスもあります。まずは受付と通知だけを任せる形から始めると、費用も抑えられます。

夜間だけ使うことはできますか

時間帯で切り替えられるものがあります。営業時間内は人が出て、時間外だけ自動応答に回す設定が現実的です。

自動応答は失礼になりませんか

用件を選ぶ手間はかかりますが、つながらないまま放置されるよりは印象がよいものです。折り返しの目安を案内に入れておくと、受け取られ方が変わります。

今の電話番号のまま使えますか

転送の設定で対応できる場合が多いものの、契約している回線の種類によります。申し込み前に確認してください。

費用はどのくらいかかりますか

月額の形が一般的で、通話数や利用人数で変わります。試用の期間が用意されているサービスもあるため、実際の件数で試してから決めると失敗が減ります。

記録はどこまで残しますか

受付日時、相手、用件、対応者、結果。この5つがあれば、後から状況をたどれます。通話内容そのものを残す場合は、案内と保管期間の取り決めが要ります。

導入すればどれくらい楽になりますか

件数と内容によって変わります。まずは1か月の記録を取り、減らせる件数を見積もってから判断してください。

まとめ

問い合わせ対応を仕組みにする要点は3つです。

答えの決まった質問をサイトとひな形に逃がすこと。窓口をそろえて記録の場所を1つにすること。そして、機械に任せるのは受付と一次案内までにすること。

この順番で手を入れると、人を増やさずに済む範囲が思ったより広いことに気づきます。仕組みを作ったあとも、月に一度は件数を見て調整してください。

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