人が採れないとき、社内でやらなくていい仕事から外に出す
求人を出しても応募が来ない。来ても日程調整で止まる。面接まで進んでも、会社の説明がうまくできない。人の採用がうまく進まないとき、原因はひとつではありません。
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求人を出しても応募が来ない。来ても日程調整で止まる。面接まで進んでも、会社の説明がうまくできない。人の採用がうまく進まないとき、原因はひとつではありません。
小さな会社では、採用の担当を誰かが兼任していることがほとんどです。本来の仕事の合間に、求人原稿を書き、応募者に連絡し、日程を調整し、面接をする。手が回らないから返信が遅れ、遅れるから辞退される、という順番で進みます。
この記事では、採用の仕事を細かく分けたうえで、どこを外に出せるのか、どこは社内に残るのか、頼む前に何を決めておくのかを整理します。会社を説明する資料をつくるという選択肢についても触れます。
採用の仕事は、細かく分かれている
ひとまとめに「採用」と呼んでいますが、中身は別々の作業です。募集の設計、原稿の作成、媒体への掲載、応募者への連絡、日程の調整、書類の確認、面接、条件の提示、入社までのやり取り。
このうち、時間を取られているのはどこかを数えてみます。多くの場合、負担が大きいのは連絡と日程の調整です。応募のたびに発生し、相手の都合に合わせるため、まとまった時間が取りにくい作業だからです。
一方、判断が要る部分は限られています。誰を採るか、いくらで採るか、どんな条件を出すか。ここは会社の意思決定なので、外に出せません。
分けて数えると、負担の大きい作業と、判断が必要な作業が違うことが見えてきます。採用の実務を外部に任せられる代行サービスへの問い合わせのように採用の実務を引き受けるサービスに相談する場合も、この分け方をしてから話すと、依頼の範囲を決めやすくなります。
外に出しやすい仕事とそうでない仕事
外に出しやすいのは、手順が決まっていて、量が読める作業です。応募者への一次連絡、日程の調整、書類の受け取りと整理、進み具合の管理。これらは仕組みで回せる部分です。
原稿の作成も頼めますが、素材は社内から出す必要があります。どんな仕事なのか、誰と働くのか、どんな一日なのか。ここは外の人が想像で書ける部分ではありません。
面接そのものを任せるかどうかは、考え方が分かれます。一次面接を任せる会社もありますが、その場合でも、どんな人を通すのかの基準は社内で決めます。基準がないまま任せると、あとで噛み合いません。
社内に残るのは、判断と、決めたことを守る役割です。採りたい人物像、給与の幅、入社日の調整、現場との連携。ここは兼任であっても手放せない部分です。
外に出すかどうかを決めるときは、量ではなく性質で分けます。「多いから外に出す」ではなく、「手順にできるから外に出す」と考えると、依頼したあとの手戻りが減ります。手順にできない作業を外に出すと、確認のやり取りが増えて、かえって時間を使うことになります。

会社を説明する資料が足りていないことが多い
求人票に書けることは限られています。仕事の内容、給与、勤務地、休日。条件は伝わりますが、どんな会社なのかは伝わりません。応募をためらう理由は、たいていここにあります。
会社の説明をまとめた資料をつくっておくと、面接でも、媒体でも、紹介でも同じものが使えます。事業の内容、これまでの経緯、これからやろうとしていること、働いている人の構成、一日の流れ、評価の考え方。
つくる過程にも意味があります。自社の説明を言葉にしようとすると、あいまいだった部分が浮かび上がります。「うちの強みは何か」を社内で話すきっかけになります。
書きにくいことも、書いておく方が結果的に合います。残業の実際、繁忙期、通勤の条件、任せる範囲の広さ。入ってから知ることになる事柄ほど、先に伝えておいた方が早く辞める人は減ります。良いことだけを並べた資料は、読む側にも見抜かれます。
写真や図を入れる場合も、実際の職場のものを使います。既存の素材で整えた資料は、見た目は整っても伝わるものが少なくなります。
自分たちで作るのが難しい場合、会社を説明する採用向けの資料をつくってもらえる制作サービスへの問い合わせのように採用向けの資料の制作を引き受けるサービスもあります。ヒアリングをもとに構成をつくってもらう形です。素材と方針は社内から出し、まとめ方を任せるという分担になります。

依頼する前に社内で決めること
まず、誰を採りたいのかです。職種だけでなく、任せたい仕事の範囲、必要な経験、入社後に育てる部分。ここが曖昧なままだと、どんな支援を受けても選考の基準がぶれます。
次に、いつまでにです。欠員の補充なのか、増員なのか。急ぐ理由があるなら、その事情も共有します。時期によって、取れる手段は変わります。
そして、いくらまでです。採用にかけられる費用の上限と、給与の幅。両方を決めておかないと、途中で条件を変えることになります。
最後に、社内の窓口です。誰が連絡を受け、誰が決めるのか。窓口が複数あると、返事が遅れます。外に出す部分が増えるほど、社内側の窓口が一本化されているかが効いてきます。
決めたことは短くてよいので文書にします。求める経験、給与の幅、勤務の条件、譲れない点と譲れる点。口頭で伝えただけだと、途中で解釈がずれます。外の相手に渡す資料としても、社内で確認し合う材料としても使えます。
費用の考え方
支払いの形にはいくつかあります。月ごとに決まった額を払う形、成果に対して払う形、制作物に対して払う形。何に対して払っているのかを、契約の前に確かめます。
月ごとの形では、含まれる業務の範囲と量を確認します。応募が想定より多かったとき、追加になるのかどうか。少なかったときはどうなるのか。
成果に対して払う形では、何をもって成果とするのかを確かめます。入社なのか、内定なのか、面接の実施なのか。返金や保証の条件があるかも見ます。
制作物に対して払う形では、修正の回数、納品の形式、あとから自分たちで直せるかどうかを確認します。データを受け取れるかどうかで、その後の使い勝手が変わります。
いずれの形でも、金額の条件はプログラムの案内に細かく書かれていないことが多いため、問い合わせのときに確認します。
引き継ぎと情報の扱い
応募者の情報は個人情報です。誰がどこまで見られるのか、どこに保管するのか、選考が終わったあとどうするのか。契約の前に、扱い方を確認します。
連絡の履歴も引き継ぎの対象です。あとから社内でやることになったとき、どこまでのやり取りが残るのか。使っているツールから記録を取り出せるかも聞いておきます。
社内の窓口が変わったときのために、進め方を文書にしておきます。担当者の頭の中にしかない状態だと、その人が抜けたときに止まります。
そして、現場との連携です。面接に出る人、配属先の責任者、入社日の受け入れ。外に出した部分と社内の部分がつながっていないと、内定後に辞退されることがあります。
進み具合を見る場も決めておきます。週に一度、応募の数と選考の状況を共有するだけでも、止まっている場所が分かります。止まる場所はたいてい決まっていて、社内の返事待ちか、日程の調整のどちらかです。
よくある質問
何人規模の会社から使えますか。規模の決まりはありません。担当者が兼任している会社ほど、負担の大きい作業を外に出す意味があります。
期間はどのくらいですか。募集の内容によって変わります。短期で集中する場合と、継続して運用する場合で契約の形も変わります。
面接も任せられますか。一次面接を任せられる場合もあります。ただし選考の基準は社内で決めておきます。
資料の制作だけ頼めますか。頼めます。実務の代行と資料の制作は、別のサービスとして相談できます。
情報の管理はどうなりますか。契約の中で扱いを定めます。保管の場所、閲覧できる人、選考後の取り扱いを確認します。
効果はどのくらい出ますか。応募や採用の結果は、職種、地域、時期、条件によって変わります。外に出して変わるのは、手が空くことと、説明の質を上げられることです。
途中でやめられますか。契約の期間と解約の条件によります。短い期間で試してから続けるかを決められる形があるかどうか、最初に聞いておくと始めやすくなります。
社内に採用の経験がなくても頼めますか。頼めます。ただし、誰を採りたいのかと、いくらまで出せるのかは社内で決める必要があります。そこを一緒に整理するところから相談に乗ってもらえるかを、問い合わせのときに確認します。
求人媒体はどれを使えばよいですか。職種と地域によって集まりやすい媒体は変わります。使ったことのある媒体の実績と、他社の事例を聞いたうえで決めると、無駄が減ります。
まとめ
採用の仕事を細かく分け、時間を取られている作業と、判断が要る作業を分けて数えます。外に出せるのは前者です。
会社を説明する資料が足りていないことは多く、これは求人票では代われません。つくる過程そのものが、社内の整理にもなります。
依頼の前に、採りたい人、時期、費用の上限、社内の窓口を決めておきます。採用まわりでは、適性検査の使い方をまとめた https://zero-press.net/columns/saiyou-tekisei-kensa と、社内の資料を分かりやすくする方法を整理した https://zero-press.net/columns/shiryou-sakusei-zukai も参考になります。








