COLUMN

事務所移転の段取り。抜けやすい手配と、荷物・通信・書類の整理

事務所の移転は、引っ越し業者を手配すれば終わりというものではありません。荷物が新しい場所に届いても、電話がつながらない、インターネットが使えない、印刷ができないという状態では、仕事が止まってしまいます。

本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれています。

事務所の移転は、引っ越し業者を手配すれば終わりというものではありません。荷物が新しい場所に届いても、電話がつながらない、インターネットが使えない、印刷ができないという状態では、仕事が止まってしまいます。

この記事では、小さな事務所や店舗を移すときの段取りを、日程の逆算から順に整理します。荷物より先に決めなければならないことが多いというのが、移転の特徴です。

広告

移転で抜けやすいのは通信と書類

移転の準備というと、まず荷造りを思い浮かべます。しかし実際に抜けやすいのは、目に見えないものです。

通信がその代表です。インターネットの回線は、申し込んでから使えるようになるまでに時間がかかります。工事が必要な場合、数週間待つことも珍しくありません。移転の直前に手配しても間に合わないことがあります。

電話も同様です。番号をそのまま使えるかどうかは、契約している形と移転先の地域によって変わります。名刺や取引先への案内にも関わるため、早い段階で確認が必要です。

書類も見落とされがちです。契約書や帳票の原本、まだ保存期間が残っている資料。どれを持っていき、どれを処分し、どれを預けるのか。人によって判断が違うと、あとで「あれはどこへ行った」という話になります。

そして届け出です。所在地が変わることで、行政や取引先、金融機関への連絡が必要になります。何が必要かは事業の形態によって異なるため、早めに洗い出しておいてください。

つまり、移転の準備は「運ぶもの」より先に「切り替えるもの」から手を付けるのが順番です。運ぶだけなら当日でも間に合いますが、切り替えは前もって動かないと間に合いません。

予定の立て方

日程は、退去日から逆算して組み立てます。

まず、いまの物件の解約予告です。賃貸借契約には、いつまでに退去を伝えるかが定められています。数か月前の通知が必要なことも多く、ここを過ぎると余分な賃料が発生します。契約書を最初に読んでください。

次に、原状回復の範囲です。どこまで戻すのか、工事は誰が手配するのか、費用の負担はどうなるのか。契約書に書かれていても解釈が分かれることがあるため、貸主か管理会社と早めにすり合わせておきましょう。

三つめが、新しい物件の引き渡し日です。ここが決まらないと、通信の工事も内装の工事も動かせません。逆に言えば、引き渡し日が決まった時点で、すぐに回線の申し込みへ進めます。

四つめが、搬出入の日程です。建物によっては使える時間帯やエレベーターの利用に制限があります。土日は作業できない、といった条件が付くこともあります。両方の建物の管理者に確認してください。

五つめが、業務を止める時間です。完全に止めずに移る場合、どの機能をいつ切り替えるかを決めておく必要があります。通信だけ先に開通させておくと、当日の負担が軽くなります。

こうした条件が重なるため、日程には余裕を持たせてください。工事や搬入は天候や先方の都合で動くことがあり、予定どおりに進むと決めつけないほうが安全です。

不要になる什器と書類の扱い

移転は、物を減らす機会でもあります。運ぶ量が減れば費用も下がります。

まず、什器を残す・処分する・売るの三つに仕分けます。新しい場所の広さと配置を先に決めておくと、判断がしやすくなります。図面に家具を置いてみて、入らないものから外していく方法が現実的です。

処分は、量とものによって方法が変わります。粗大ごみとして自治体の制度を使う、回収の事業者に依頼する、買い取りに出す。事務机やキャビネットのように大きいものは、自分たちで運び出すのが難しいため、搬出まで含めて依頼できるかを確認してください。

回収を依頼する場合、料金の決まり方を確認しておきましょう。量で決まるのか、作業の時間で決まるのか、階段の有無で変わるのか。見積もりを取り、内訳を書面で残してもらうと安心です。

書類は、保存が必要なものと不要なものに分けます。保存期間が定められている書類は、期間内は処分できません。何が対象かは社内の規定と、取引先との取り決めに従ってください。

機密に当たる書類の廃棄は、方法を決めておく必要があります。溶解や裁断など、事業者に依頼できる方法があります。一般のごみとして出すと、思わぬ形で情報が外に出ることがあります。

パソコンや記録媒体も同様です。処分する前にデータをどう扱うかを決め、必要なら記録部分を物理的に壊す方法も検討してください。

積み上げられた段ボール箱

一時的に置き場所が足りないとき

移転では、退去と入居の日がぴったり重ならないことがあります。数日から数週間、荷物の置き場所が必要になる場面です。

このとき使えるのが、収納のスペースを借りるサービスです。屋内型と屋外型があり、広さも複数の区分から選べます。契約の期間が短くても使える形のものがあります。

トランクルームならドッとあ〜るコンテナ では、引っ越しの一時置きや仕事道具の保管といった用途で使えることが案内されています。空調や防犯の設備、利用できる時間帯は施設によって違うため、預けるものに合わせて確認してください。

紙の書類を預ける場合は、湿度と温度の条件を見ておきましょう。精密な機器を預けるなら、なおさらです。

搬入経路の採寸も忘れないでください。廊下の幅、扉の大きさ、エレベーターの寸法。大きな什器を入れられないことが分かるのは、当日ではなく事前であるべきです。

費用は、広さと期間、立地によって変わります。初期の費用と月額を分けて確認し、解約するときの条件も見ておいてください。

預けるものの一覧を作っておくと、取り出すときに迷いません。箱に番号を振り、中身を控えておくだけでも十分です。

広告

通信と印刷まわりをどうするか

新しい場所で、最初に必要になるのが通信です。

固定の回線を引く場合、工事の日程が読めないことがあります。引き渡しの直後に工事の枠が取れるとは限らず、繁忙期は特に混み合います。開業や移転の日が決まっているなら、申し込みは早いほど安全です。

工事を待てない場合の選択肢もあります。コンセントに挿すだけで使える形の機器なら、届いた日から通信を始められます。事務所や店舗向けに用意されているものもあり、対応するエリアの範囲を確認したうえで検討できます。

固定の回線が開通するまでのつなぎとして使い、開通後に見直すという使い分けもできます。契約の期間と解約の条件を確認したうえで判断してください。

印刷まわりも見直しの機会です。複合機は購入、リース、レンタルという形があり、それぞれ費用の出方が違います。移転を機に台数や機種を見直す会社は少なくありません。 では、定額で複合機を借りられる形のサービスが案内されています。契約の条件や対応の範囲は各社で異なるため、公式サイトで確認してください。

電話の扱いも決めておきます。番号を引き継げるか、転送で対応するか、クラウド型の仕組みに切り替えるか。名刺や登録している情報の変更にも関わるため、方針を早く固めておくと後の作業が減ります。

オフィスに置かれた複合機

用紙やインクの在庫も、移転の前に減らしておくと運ぶ量が減ります。機種を変えるなら、いまの消耗品が使えなくなることも計算に入れてください。

サービスを選ぶときの確認事項

移転で使うサービスは、次の点をそろえて比べてください。

まず、対応のエリアと日程です。希望する日に作業や開通ができるかどうか。ここが合わなければ、他の条件は意味を持ちません。

次に、料金の内訳です。基本の料金に何が含まれ、何が別料金なのか。階段作業や時間外、機器の設置費など、条件によって加算される項目があります。見積もりの段階で書面にしてもらってください。

三つめが、契約の期間と解約の条件です。移転後に体制が変わる可能性があるなら、見直しやすい形が向いています。

四つめが、責任の範囲です。作業中に什器や建物を傷つけた場合の扱い、預けた荷物に対する補償。約款に書かれている内容を確認しておきましょう。

五つめが、問い合わせの窓口です。移転の当日は想定外のことが起きます。連絡が取れる時間帯を把握しておくと安心です。

よくある質問

解約はいつまでに伝えればよいですか。賃貸借契約に予告の期間が定められています。契約書を確認し、書面での通知が必要かどうかも見てください。

原状回復はどこまで必要ですか。契約の内容と入居時の状態によります。判断が分かれやすい部分なので、貸主か管理会社と事前に認識をそろえてください。

回線は移設と新規のどちらがよいですか。いまの契約が移転先で使えるか、工事の要否と期間はどうかで変わります。契約先の窓口で確認してください。

什器は売れますか。年式や状態、量によります。買い取りの可否と条件は事業者ごとに違うため、写真を送って見積もりを取る形が早いことがあります。

機密書類の廃棄はどう頼みますか。溶解や裁断に対応した事業者があります。処理の証明を出してもらえるかも確認してください。

移転の届け出は何が必要ですか。事業の形態と所在地によって異なります。所管の窓口や取引先、金融機関に個別に確認してください。

当日に業務を止めずに移れますか。機能を分けて段階的に切り替える方法があります。通信を先に開通させておくと選択肢が広がります。

費用はどのくらい見ておけばよいですか。荷物の量、距離、時期、作業の条件で変わります。複数の事業者から見積もりを取り、内訳を比べてください。

まとめ

事務所移転は、日程の逆算、書類の扱い、通信の手配という三つを先に決めておくと、当日の混乱が小さくなります。

解約の予告と引き渡し日が決まったら、その日から逆算して通信の申し込みを最優先で進めてください。什器と書類は残す・処分する・預けるに分け、機密に当たるものは処理の方法まで決めておきます。料金や作業の条件は現場ごとに変わるため、見積もりは複数から取り、内訳を書面で確認してください。回収の料金の見方は https://zero-press.net/columns/fuyouhin-kaishu-souba に、事務所や店舗の通信環境については https://zero-press.net/columns/houjin-wifi-donyu にまとめています。

広告

← コラム一覧へZero Press トップへ