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入金までの間をどうつなぐか。フリーランスと小さな会社の資金の回し方

仕事は受けている。納品も終わっている。それなのに、手元の現金が足りない。取引先の支払いが翌々月で、その前に外注費と仕入れが出ていくからです。

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仕事は受けている。納品も終わっている。それなのに、手元の現金が足りない。取引先の支払いが翌々月で、その前に外注費と仕入れが出ていくからです。

売上が無いわけではないのに資金が回らない。この状態は、フリーランスや小さな会社では珍しくありません。原因は事業の良し悪しではなく、入金と支払いの時期がずれていることにあります。

この記事では、資金の流れの見える化、契約でできる調整、入金を早める仕組み、そして使う前に確認することを整理します。

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資金が足りなくなるのは売上が無いときだけではない

まず、構造を理解しておきます。

受注してから入金までには、作業の期間と、締めから支払いまでの期間があります。月末締めの翌々月払いなら、10月に納品した分の入金は12月です。

その間にも支払いは発生します。外注先への報酬、材料の仕入れ、機材の費用、自分の生活費。売上が伸びているときほど先に出る金額が増え、手元が薄くなります。

つまり、資金が足りない状態には2種類あります。仕事が無くて売上が立たない状態と、仕事はあるのに入金が先の状態です。後者は、対処の仕方が違います。

前者なら受注を増やすしかありませんが、後者は時期のずれを埋める話になります。ここを混同すると、必要のない借入をしたり、単価を下げて仕事を取りに行ったりすることになります。

実際、資金が尽きて廃業に至る事業者の中には、帳簿の上では黒字だった例があります。利益が出ていることと、その月に現金があることは別だからです。この違いを意識しておくだけでも、判断は変わります。

まず自分の資金の流れを書き出す

対策の前に、現状を数字にします。難しい会計の知識は要りません。

用意するのは1枚の表です。縦に月を並べ、入金の予定日と金額、支払いの期日と金額を書き込みます。生活費も忘れずに入れます。

すると、どの月に不足するかが見えます。「なんとなく苦しい」が「2月に30万円足りない」に変わると、打てる手が具体的になります。

見落としやすいのは、税金と社会保険です。所得税、住民税、国民健康保険。年に数回まとまった額が出ていくため、月ごとの表に載せておかないと不意を突かれます。

この表は、毎月更新します。入金の予定が変わったら書き換える。それだけで、資金が尽きる前に気づけるようになります。

手元にいくら残しておくかも決めます。毎月の固定費の3か月分を目安にする人が多いようですが、業種と取引の条件によって適切な額は変わります。自分の表を見て、不足が出る月の幅から逆算してください。

事業用と生活用の口座を分けておくと、この作業は格段に楽になります。混ざっていると、いくら使えるのかが最後まで分かりません。

机の上の請求書と電卓

契約の側でできること

資金繰りの改善は、契約の段階でかなりの部分が決まります。

支払いのサイトを交渉します。「月末締め翌々月末払い」を「翌月末払い」にできないか。新規の取引を始めるときが、いちばん言い出しやすい場面です。

着手金を設定するのも有効です。制作物や開発の仕事なら、着手時に一部、納品時に残りという分け方が一般的です。金額の大きい案件ほど効果があります。

長期の案件は、分割して請求します。3か月かかる仕事を月ごとに区切って請求すれば、入金も3回に分かれます。作業の区切りを見積書の段階で明示しておくと通りやすくなります。

支払いが遅れる取引先への対応も決めておきます。期日を過ぎたら何日後に連絡するのか、誰が連絡するのか。ここを決めておかないと、言い出しにくいまま放置されます。

請求書を出す日も見直します。締め日の直前に出すと、1か月分の入金が後ろにずれることがあります。納品したらすぐ請求する習慣にしておくだけで、資金の流れは変わります。

売掛金を早く受け取る仕組み

契約の調整だけでは埋まらない場合、入金を前倒しする仕組みがあります。

請求書や注文書を売却して、支払期日より前に現金を受け取る形です。借入ではなく債権の売却なので、返済ではなく、取引先から入金があった時点で完結します。手数料が差し引かれるぶん、受け取る金額は請求額より少なくなります。

ラボル(フリーランス向け請求書買取)のように個人事業主やフリーランスを対象にしたサービスもあり、請求書と取引の記録をオンラインで提出する形で完結します。入金までの時間はサービスと審査の状況によって変わります。

注文書の段階で扱う形もあります。受注は決まっているが納品はこれから、という段階で資金が要る場合の選択肢です。

将来の売上を対象にした資金調達もあります。これはファクタリングとは仕組みが異なり、継続的な売上を前提に資金を受け取る形です。名前が似ていても中身が違うので、契約の前に何を譲渡するのかを確認してください。

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申し込む前に確認すること

使うと決めたら、条件を一つずつ確かめます。

手数料の計算方法です。請求額に対して何パーセントか、最低の金額があるか、振込手数料は別か。同じ「手数料1パーセントから」でも、適用される条件は案件によって違います。

必要な書類も確認します。請求書、取引の記録、本人確認の書類、通帳の写し。準備に時間がかかるものがあると、急ぎのときに間に合いません。

取引先への通知の有無も重要です。取引先に知らせずに進む形と、通知や承諾が必要な形があります。継続的な取引に影響する可能性があるため、ここは必ず確認してください。

入金までの日数も聞いておきます。案内に書かれた最短の時間は、条件がそろった場合の目安です。初回は審査に時間がかかることもあります。

そして、契約書の条項です。手数料以外に発生する費用、支払いが遅れた場合の扱い、契約の解除に関する条件。読まずに署名しないでください。

事業者そのものも確認します。会社の所在地と登記、問い合わせの窓口、契約書を事前に見せてもらえるか。条件が良く見えても、書面を出し渋る相手とは取引しないほうが安全です。

極端に高い手数料を提示された場合は、いったん止まります。急いでいるときほど判断が甘くなるので、比較する相手を2社は用意してから決めてください。

使いすぎないための線引き

この種の仕組みは、一時的なつなぎとして使うのが本来の形です。

毎月使わないと回らない状態なら、構造のほうに原因があります。単価が低い、支払いサイトが長すぎる、経費が売上に見合っていない。どれかが該当していないか点検してください。

判断の目安は、手数料の合計です。1回あたりは小さく見えても、年間で数十万円になっているなら、その金額で何ができたかを考えます。

使った記録も残しておきます。いつ、いくらの請求書を、いくらの手数料で現金化したか。後から振り返ると、どの取引先の条件が資金繰りを圧迫しているかが見えてきます。

代わりの手段も並べておきます。取引先との条件交渉、公的な融資制度、日本政策金融公庫や自治体の制度、クレジットカードの支払日の調整。それぞれ費用と手間が違います。

¥Today(法人向けファクタリング)のように複数の会社へまとめて審査を申し込める仕組みもあります。条件を比べたうえで使うなら、手数料の水準を抑えられる可能性があります。

なお、税務上の扱いや会計処理は、契約の形によって変わります。判断に迷う部分は税理士に確認してください。

カレンダーとノートパソコン

よくある質問

個人事業主でも使えますか

対象としているサービスがあります。開業からの期間や取引の実績が条件になる場合があるため、申し込みの画面で確認してください。

取引先に知られますか

仕組みによって異なります。通知が不要な形と、承諾が必要な形があります。事前に確認してください。

審査では何を見られますか

自分の状況だけでなく、支払う側の取引先の状況も見られるのが一般的です。具体的な基準は公表されていないことが多く、断定はできません。

手数料の相場はどのくらいですか

請求額、期日までの日数、取引の実績によって変わります。同じ請求書でも会社ごとに提示が違うため、比べてから決めてください。

借入とはどう違いますか

債権を売る取引なので、返済という形にはなりません。ただし手数料が費用として発生します。仕組みが違うだけで、負担がないわけではありません。

確定申告ではどう扱いますか

契約の形によって処理が変わります。税理士か、税務署の相談窓口で確認してください。

使わずに済ませる方法はありますか

支払いサイトの交渉、着手金、分割請求。この3つで埋まる場合があります。まず契約側の調整を試してください。

まとめ

入金までをつなぐときの要点は3つです。

月ごとの入金と支払いを1枚の表にすること。契約の段階で支払い条件を調整すること。そして、仕組みと費用を理解したうえで一時的な手段として使うこと。

案件の探し方は https://zero-press.net/columns/freelance-anken-sagashikata に、開業の届出まわりは https://zero-press.net/columns/kojin-jigyo-kaigyou-todoke にまとめました。取引を増やす前に、入金の条件を整えておくと後が楽になります。

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