COLUMN

天井のしみが気になったら。雨漏りと防水工事の見積もりを比べる前に

天井にうっすらと輪のようなしみが出ている。壁紙の継ぎ目が波打っている。雨の日の翌朝だけ、押し入れの奥がなんとなく湿っぽい。どれも、家の中に水が入ってきているときに出やすい合図です。

本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれています。

天井にうっすらと輪のようなしみが出ている。壁紙の継ぎ目が波打っている。雨の日の翌朝だけ、押し入れの奥がなんとなく湿っぽい。どれも、家の中に水が入ってきているときに出やすい合図です。

やっかいなのは、しみが出ている場所と、水が入ってきている場所が同じとは限らないところにあります。水は屋根裏や壁の中を伝ってから、天井の低いところや配線の穴に集まって落ちてきます。だから「ここが濡れているから、この真上が原因」とは言い切れません。

この記事では、雨漏りに気づいたところから、防水工事の見積もりを取って比べるまでにやることを順番に整理します。金額の相場を当てる話ではなく、何を調べてもらい、見積書のどこを見れば比べられるのかという話です。

広告

しみに気づいたとき、まず起きていること

最初にやっておくと後で役に立つのは、記録です。しみの位置と大きさをスマートフォンで撮り、日付を控えておきます。次に雨が降ったときに同じ場所を撮ると、広がっているのか、止まっているのかが分かります。調査に来てもらったとき、この記録がそのまま手がかりになります。

雨の降り方も控えておくと役立ちます。強い雨のときだけなのか、横なぐりの風をともなうときだけなのか、しばらく降り続いたあとなのか。入ってくる場所によって、症状が出る条件は変わります。風向きによって出たり出なかったりする場合、壁やサッシまわりから入っていることがあります。

築年数と、前に工事をした時期も思い出しておきます。前回いつ塗り替えたか、屋上の防水をやり直したことがあるか、増築したところはあるか。建物の履歴は、どこを疑うかの順番を決める材料になります。書類が残っていれば、それも出せるようにしておきます。

見えている範囲では原因が分からないことも多く、その場合は散水して確かめる調査や、赤外線で温度差を見る調査などが提案されます。調べるところから工事だと考えておくと、話の流れが分かりやすくなります。

窓ガラスについた雨のしずく

塗装と防水は別の工事

外まわりの工事という言葉でまとめられがちですが、外壁の塗装と防水工事は、守っているものが違います。塗装は主に壁の表面を保護し、見た目を整えるための工事です。一方の防水は、屋上やベランダのように水がたまりうる面に、水を通さない層をつくる工事です。

そのため、雨漏りしているのに外壁を塗り直しただけでは止まらない、ということが起こります。逆に、防水層はまだ生きていて、シーリングの劣化やサッシまわりの納まりが原因だった、ということもあります。どちらの工事が要るのかは、原因の場所によって決まります。

依頼先も少し違います。塗装を専門にしている会社と、防水を専門にしている会社では、扱ってきた材料も工法も蓄積が異なります。雨漏りの相談であれば、防水を専門に扱う施工店にも当たってみると、提案の幅が広がります。雨漏りと防水の専門店にまとめて見積もりを頼めるサービスのように、雨漏りと防水を扱う専門店へまとめて相談できる窓口を使うと、探す手間を減らせます。

「調べてもらったら塗装で十分だった」という結論もありえます。原因を決めつけずに調査から始める方が、結果的に無駄が少なくなります。

部位ごとに工法が変わる

屋上やルーフバルコニーのような平らな面は、防水層で水を受け止めています。シートを敷く方法、液状の材料を塗り重ねる方法、アスファルト系の材料を使う方法などがあり、下地の状態や既存の層との相性、面積で選ばれます。既存の層の上に重ねられるのか、めくってからやり直すのかでも、工事の規模は変わります。

ベランダのように歩く面は、表面を保護する層と、その下の防水層が分かれています。表面のひび割れがそのまま雨漏りにつながるとは限りませんが、放っておくと下の層まで傷みます。排水口まわりは落ち葉や土がたまりやすく、水が抜けないことが原因になっている場合もあります。

外壁とサッシの取り合い、屋根と壁がぶつかるところ、配管が壁を貫通しているところなど、材料が変わる境目も水が入りやすい場所です。ここはシーリングで納めていることが多く、痩せたり切れたりすると隙間ができます。

集合住宅や事業用の建物では、屋上の面積も配管の数も戸建てとは違い、大規模な改修として計画されることがあります。所有者が複数いる建物では、決め方の手順も関わってきます。

自分でできる応急と、やらない方がいいこと

その日にできるのは、被害を広げないための養生です。落ちてくる場所にバケツを置き、床にビニールと布を敷きます。近くに家電やコンセントがあれば、水がかからない位置に動かします。天井の照明器具に水が入っていそうなときは、その回路のブレーカーを落として使わないようにします。

濡れた部分は乾かします。押し入れやクローゼットは扉を開けて風を通し、湿ったものは出しておきます。雨漏りが止まったあとにカビが出てくるのは、乾ききっていないためであることが多いからです。

一方、やらない方がよいこともあります。屋根やベランダの手すりに登って自分で確かめるのは危険です。高いところの作業は、それだけで事故につながります。もうひとつは、原因が分からないままシーリング材を足すことです。水の出口をふさいでしまい、かえって別のところに回ることがあります。

応急処置のテープや防水スプレーも、調査の前に広く使うと、どこから入っているのかを分かりにくくします。範囲を決めて、どこに何をしたかを記録しておきます。

集合住宅のバルコニーが並ぶ外観
広告

見積もりを取るときに揃える情報

問い合わせのときに聞かれることは、だいたい決まっています。建物の種類と築年数、階数、症状が出ている場所、いつから出ているか、これまでの工事の履歴です。あらかじめメモにしておくと、電話でもフォームでも一度で伝えられます。

写真は、症状の場所を近くから撮ったものと、部屋全体が分かる引きの写真、外から建物の該当する面を撮ったものがあると伝わりやすくなります。撮れる範囲でかまいません。高いところは無理に撮らず、地上から見えるものだけにします。

複数の会社に見てもらう場合は、同じ情報を同じように渡します。伝える内容が違うと、見積もりの前提が変わり、比べられなくなるからです。雨漏り・防水工事の見積もりを地域の専門店から集めて比べられるサービスのような比較の窓口を使うと、入力した内容が各社に同じ形で渡るので、この点でも手間が減ります。

来てもらう日程は、できれば立ち会える日にします。屋根や屋上に上がってもらったあと、写真を見ながら説明を受けられると、あとで見積書を読むときに理解が早くなります。

見積書のどこを見て比べるか

まず数量です。防水の面積が何平方メートルで計上されているか、シーリングは何メートルか。ここが会社ごとに違えば、金額が違うのは当然です。数量の根拠になる図面や実測の記録があるかも確認します。

次に下地の扱いです。既存の層をめくるのか、上から重ねるのか。下地が傷んでいた場合に補修が追加になるのか、含まれているのか。「現場で判明したら別途」と書かれている場合は、どんなときにいくらぐらい増えるのか、範囲だけでも聞いておきます。

保証は、年数だけでなく中身を見ます。どの部分について、何が起きたときに、誰が対応するのか。施工した会社の保証なのか、材料メーカーの保証なのか。定期的に点検が付いているのか。同じ「十年」でも意味が変わります。

工事の期間と、その間の生活への影響も確認します。ベランダが使えない期間、洗濯物、足場が必要かどうか、近隣への挨拶を誰がするか。雨漏り解決&防水の味方「防水工事一括net」で複数社の内容を並べると、この違いが見えやすくなります。

金額の安さだけで選ばず、数量と仕様と保証を同じ土俵に並べてから比べます。差が説明できないときは、その項目について質問すると、たいてい理由が出てきます。

よくある質問

費用はどのくらいですか。建物の種類、面積、傷み方、工法で大きく変わるため、目安の金額を挙げることはできません。調査のうえで見積もりを取り、内訳で比べるのが確実です。

すぐに来てもらえますか。地域や時期、混み具合によって変わります。梅雨の前や台風のあとは相談が集中しやすい時期です。急ぎであることは最初に伝えておきます。

火災保険は使えますか。自然災害による破損かどうかなど、加入している内容と被害の状況によって判断されます。適用の可否は個別に決まるため、保険会社や代理店に確認します。事実と異なる申請をしてはいけません。

賃貸に住んでいる場合はどうしますか。建物の維持は所有者側の話になるため、まず管理会社か大家に連絡します。自分で業者に依頼する前に確認します。

工事のあとにまた漏れたら。保証の範囲であれば対応してもらえますが、原因が別のところだった場合は追加の工事になることがあります。契約前に、再発したときの扱いを確認しておきます。

季節は選んだ方がよいですか。材料によっては気温や湿度の条件があります。雨の続く時期は工程が延びやすい一方、症状が出ている時期は原因を見つけやすいという面もあります。

まとめ

雨漏りは、症状の出ている場所と入口が離れていることが多く、原因を探すところから工事が始まります。まずは記録を残し、調査を前提に相談を始めます。

塗装と防水は別の工事です。守っている層が違うので、原因が分からないうちにどちらかに決めてしまわないようにします。部位ごとに工法も変わります。

見積もりは、数量、下地の扱い、保証の中身をそろえて比べます。同じ情報を各社に渡すことが、比べられる見積もりを集める近道です。

住まいの外まわりについては、訪問してくる点検の受け方をまとめた https://zero-press.net/columns/houmon-tenken-gaiheki と、屋根の工法の選び方を整理した https://zero-press.net/columns/yane-koujihou-erabikata も参考になります。

広告

← コラム一覧へZero Press トップへ