FRONTEOと小胞体ストレス研究所、Drug Discovery AI Factoryを活用した患者層別化バイオマーカー探索プロジェクトを開始
FRONTEOと小胞体ストレス研究所、Drug Discovery AI Factoryを活用した患者層別化バイオマーカー探索プロジェクトを開始 株式会社FRONTEOのプレスリリース
株式会社FRONTEOがPR TIMESで配信したプレスリリースの原文を、Zero Press が転載して掲載しています。

株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下「FRONTEO」)と、小胞体ストレス研究所株式会社(本社:徳島県徳島市、代表取締役社長:親泊 政一、以下「小胞体ストレス研究所」)は、小胞体ストレス研究所が開発を進める糖尿病治療薬候補低分子化合物「ERS」について、治療効果が期待される患者の層別化に活用するバイオマーカー*1探索プロジェクトを開始したことをお知らせします。

小胞体ストレス研究所は、徳島大学先端酵素学研究所生体機能学分野 教授である親泊が、世界に先駆けて見いだした小胞体ストレスと糖尿病の関連をはじめとする研究成果の実用化を目指し、2017年に設立したバイオベンチャーです。親泊および同社の研究開発は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)、科学技術振興機構(JST)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などの公的プログラムに数多く採択されており、経済産業省「J-Startup WEST」、徳島県「新時代イノベーション創出支援」などの支援も受けています。
小胞体ストレス応答の先駆的研究者であり、アルバート・ラスカー基礎医学研究賞や生命科学ブレイクスルー賞をはじめとする多数の権威ある賞の受賞歴を有する名城大学薬学部 教授および京都大学高等研究院 特別名誉教授の森 和俊氏は、同社の科学顧問を務めています。
本プロジェクトでは、小胞体ストレス研究所が培ってきた小胞体ストレス応答に関する研究知見と、FRONTEOのAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(以下「DDAIF」)」*2の解析技術を組み合わせ、小胞体ストレス研究所が開発を進めるERSについて、治療効果が期待される患者群の特定に資するバイオマーカー候補の探索と仮説生成を行います。さらに、小胞体ストレス応答とAIを組み合わせた新たな創薬アプローチの可能性を追求してまいります。一般に患者層別化バイオマーカーを得ることの重要性は高く、臨床開発において有効性を示せる確度の向上や必要症例数の削減、患者選定・募集の効率化等に貢献し、製品化後も投与対象者の選択や効果が乏しい治療を回避することにつながります。
本プロジェクトは、FRONTEOが2026年2月より展開している「DDAIF Innovation Bridge」*3(「DDAIF」による技術支援と出資を組み合わせた取り組み)として実施され、本件の契約締結に合わせ、FRONTEOは小胞体ストレス研究所への出資を行います。
■小胞体ストレス応答を起点とする新たな創薬アプローチ
小胞体は、細胞内で合成されたタンパク質の折り畳みや品質管理を担う細胞小器官です。タンパク質は、アミノ酸がつながった鎖が特定の立体構造に折り畳まれることで、それぞれの機能を発揮します。タンパク質が正常に折り畳まれず小胞体内に蓄積すると「小胞体ストレス」が生じ、細胞はこれを解消するため「小胞体ストレス応答」を起こします。小胞体ストレス応答によって正常なタンパク質の折り畳みが回復すれば細胞の恒常性が維持される一方、ストレスが過剰あるいは長期化すると、細胞機能の低下や細胞死につながり、さまざまな疾患の発症に関与すると考えられています。このため、小胞体ストレス応答のメカニズムを活用した創薬は、新たな治療法の開発につながる研究領域として注目を集めています。

■小胞体ストレス研究所 代表取締役社長 親泊 政一コメント
「ERSは、β細胞に回復の余地が残る糖尿病患者さんにこそ真価を発揮する全く新しいコンセプトの薬剤であり、そうした患者さんを見極めるバイオマーカーの獲得は、臨床開発の成否を左右する鍵となります。DDAIFは、「KIBIT」によって膨大な文献情報から人の目では捉えきれない分子間の関係性を見いだし、創薬研究者がその根拠を紐解き、検証の道筋を示す点を高く評価しています。当社が長年培ってきた小胞体ストレス研究の知見とFRONTEOのAI技術を掛け合わせることでERSの開発を加速させ、小胞体ストレスが関わる多様な疾患での協業にもつなげ、画期的な治療選択肢を一日も早く患者さんにお届けしたいと考えています。」
■FRONTEO 取締役/CSO(Chief Science Officer) 豊柴 博義コメント
「小胞体ストレス応答は、細胞の恒常性を維持する重要な仕組みであり、さまざまな疾患との関わりが研究されている、非常に注目度の高い領域です。ユニークな切り口から疾患にアプローチする小胞体ストレス研究所の技術には大きな可能性を感じています。今回の取り組みを通じて、DDAIFを活用し疾患のメカニズムを捉える鍵となる小胞体ストレスに関する研究開発を進展させることができれば、ERSの価値向上、さらには両社の技術的シナジーを通じ多様な疾患への展開も視野に入ります。幅広い応用可能性を持ち、将来的に多くの患者に新たな治療選択肢を届け得る創薬プラットフォームを有する小胞体ストレス研究所と協業できることを大変嬉しく思います。」
*1 バイオマーカー:病気の有無や進行状況、治療効果などを客観的に評価するための指標となる生体内の物質や変化
*2 DDAIF:AIと創薬に精通したFRONTEOの創薬エキスパートが、自社開発のAI「KIBIT(キビット)」の自然言語処理技術と独自の解析手法を駆使し、標的分子・適応症探索やその裏付けとなる仮説を提供するAI創薬支援サービス
*3 2026年2月12日付プレスリリース:FRONTEO、AI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory」でサイエンス支援 日本の創薬力強化をはかり、バイオベンチャーと共同創薬エコシステム事業「DDAIF Innovation Bridge」開始, https://www.fronteo.com/news/pr/20260212_01
■小胞体ストレス研究所について URL:https://www.erstress.co.jp/
小胞体ストレス研究所は、細胞のストレス応答の破綻が引き起こす疾患に対して、根本的な治療につながる新薬の創出に取り組んでいます。中核技術である「小胞体ストレス創薬プラットフォーム」は、20年以上の研究で蓄積した治療標的を探索するデータベース、小胞体ストレス応答を網羅的に捉えるスクリーニング技術、薬効を体系的に評価できる病態モデル群で構成され、国内外の製薬企業との共同研究を通じて複数の治療薬候補を創出してきました。
主な開発パイプラインは、糖尿病治療薬候補ERSと神経変性疾患治療薬候補の化学シャペロンです。ERSは、膵β細胞の小胞体ストレスを緩和しながらその増殖を促す新たな作用機序を持つ経口低分子化合物で、既存薬にない「β細胞の機能回復」による糖尿病治療を目指しています。化学シャペロンは、ALSや中枢性尿崩症など、折り畳み異常タンパク質の凝集・蓄積を一因とする疾患を対象としています。このほか、乾癬や腎がんを対象とした新規シーズの研究開発も進めています。
■FRONTEO Drug Discovery AI Factory(DDAIF)について
【ご参考:製薬企業およびアカデミアとの取り組み】
URL:https://www.fronteo.com/news/ddaif-list

「FRONTEO Drug Discovery AI Factory(DDAIF)」は、自然言語処理に特化した方程式駆動型AI「KIBIT(キビット)」(日本・欧州・米国・韓国特許取得済*)と、FRONTEOの創薬研究者およびAIエンジニアの知見を融合したAI創薬支援サービスです。疾患関連遺伝子ネットワークの解析や、標的分子候補に関する仮説の構築を通じ、医薬品開発における研究者の意思決定を強力にサポートします。本サービスはすでに複数の大手製薬企業で導入され実績を重ねています。
*Drug Discovery AI Factoryに使われている技術は、FRONTEOが日本および欧州、米国、韓国で計21件の特許権を取得しています。
URL:https://lifescience.fronteo.com/products/drug-discovery-ai-factory/
■株式会社FRONTEOについて URL:https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自社開発の方程式駆動型AI「KIBIT(キビット)」の提供を通じて、日夜、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造しています。当社独自の自然言語処理技術(日本・欧州・米国・韓国特許取得済)は、汎用型AIとは異なり、教師データの量およびコンピューティングパワーに依存することなく、高速かつ高精度での解析を可能にします。加えて、解析した情報をマップ化(構造を可視化)する特許技術を活用することで、「KIBIT」が専門家のインサイトにダイレクトに働きかけることができ、近年、「KIBIT」の技術が創薬の仮説生成や標的分子探索にも活かされています。

「KIBIT」の独自技術およびアプローチを通じて、「集合知に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」理念の実現に向けて、ライフサイエンスAI、リスクマネジメント(経済安全保障分野、ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野、ビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野、リーガルテックAI分野)、DX(株式会社アルネッツ)の各事業で社会実装を推進しています。
2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国で事業を展開。資本金915,057千円(2026年6月30日時点)。
※FRONTEO、KIBIT、Drug Discovery AI FactoryはFRONTEOの日本および欧州、米国、韓国における商標または登録商標です。
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- 配信元
- 株式会社FRONTEO(Zero Press 掲載 12 本)
- 配信サイト
- PR TIMES
- カテゴリ
- 技術・開発
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