Sapeetと仰星監査法人、監査支援AI第二弾「査閲AI」を共同開発
Sapeetと仰星監査法人、監査支援AI第二弾「査閲AI」を共同開発 株式会社Sapeetのプレスリリース
株式会社SapeetがPR TIMESで配信したプレスリリースの原文を、Zero Press が転載して掲載しています。

株式会社Sapeet(本社:東京都港区、代表取締役社長:築山英治、以下「Sapeet」)と、仰星監査法人(本部:東京都千代田区、理事長:中川 隆)は、監査調書の査閲を支援する「査閲AI」を共同開発しました。両社は2025年に環境分析や固有リスク要因の抽出を支援する「分析AI」を開発しており、今回はそれに続く監査支援AIの第二弾となります。

プロジェクトの背景と目的
AI技術が急速に進化するなか監査業務におけるAI活用も、単なる業務効率化から、専門家の判断を支え、業務そのものを高度化する段階へと広がりつつあります。仰星監査法人とSapeetは、人とAIの協働を前提に監査プロセスを再設計する「監査AX」の実現に向け、AIとデータを軸とした監査プラットフォームの構築を進めています。
監査業務では、監査人が実施した手続きや判断の過程・結論を監査調書として記録し、それを上位者がレビュー(査閲)することで品質を担保しています。調書の査閲では、記載内容の確認だけではなく、必要な監査上の手続きが実施されているか、得られた証拠が結論を十分に裏付けているかなど、多岐にわたる観点からの確認が求められます。こうした査閲には監査人の知見や経験が必要となるため、査閲観点を組織として共有し、監査品質を継続的に高めていくことが重要となります。
Sapeetと仰星監査法人は、2025年に企業・環境分析や固有リスク要因の抽出を支援する「分析AI」を開発しました。外部情報の収集からリスク分析までをAIが担うことで、監査計画における時間を削減し、監査人がより高度な判断に集中できる環境づくりを進めてきました※。
今回の第二弾では、こうしたAI活用をさらに進め、監査法人の競争力の源泉でもある「監査品質」を支える査閲プロセスへと拡大します。仰星監査法人が培ってきた査閲観点の専門知をAIに実装し、監査人の判断を支援することで、組織的な監査品質の向上を目指します。
※参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000082.000026498.html
「査閲AI」の概要
査閲AIでは、監査人が作成した監査調書をAIが読み込み、仰星監査法人が監査基準や実務知見をもとに整理した独自の査閲観点に沿って内容を確認します。AIは不足している情報や修正が必要な箇所について、指摘の根拠や引用元、改善すべき具体的なアクションを提示します。
AIが最終的な査閲判断を行うのではなく、提示された内容を作成者・査閲者が確認したうえで最終判断を行う設計としています。監査実務の文脈を踏まえたAIの支援と、専門家による最終的な品質保証を組み合わせることで、監査人自身が根拠を確認しながら判断・修正できる環境を構築します。このAIの客観的な指摘をもとに監査人が自ら思考して監査調書を改善していく過程は、監査人本人の能力開発を促す教育的な効果も期待されます。
また、AIの一次チェックにより査閲者のチェック負荷を軽減し、監査意見の形成に関わる特に本質的かつ重要な論点の判断に、より多くの時間とリソースを充てられるようにします。レビューの往復による手戻りを減らし、監査プロセス全体の効率性と信頼性の向上を目指します。
2026年9月より、仰星監査法人の監査担当者向けに査閲AIを公開し、実際の監査調書を用いた試行利用を開始しています。今後、現場からのフィードバックを得ながら、指摘の精度や出力の粒度を継続的に改善していきます。

仰星監査法人の査閲ノウハウと、SapeetのExpert AI技術を融合
査閲AIの開発では、仰星監査法人が持つ監査・査閲の専門知と、Sapeetが培ってきた、企業や専門家が持つ高度な知見をAIに実装する「Expert AI」の開発技術を組み合わせています。
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仰星監査法人独自の査閲観点をAIに実装
仰星監査法人が監査基準や実務知見をもとに、監査調書を査閲する際に確認すべきリスクの重み(監査コンテキスト)や判断軸を整理しました。Sapeetは、Expert AIの開発知見を活かし、それらの専門知をAIが監査実務の文脈に沿って適切に理解し評価できるよう設計・実装しました。 -
実務で活用されるための出力設計
AIが大量の指摘を一方的に提示すると、本当に確認すべき事項を見極めにくくなり、かえって監査人の負担につながる可能性があります。そこで、監査人が重要な論点を適切に捉えられるように指摘内容の優先順位や提示の粒度を設計しました。 -
監査AIの継続的な高度化を支える開発基盤
開発基盤には、アマゾン ウェブ サービス(AWS)のAIエージェント基盤であるAmazon Bedrock AgentCoreを採用しています。監査支援AIをコードベースで開発・運用できるため、バージョン管理やコードレビューを通じて変更内容を適切に管理しています。機密性の高い監査データを扱うセキュアな環境を維持しながら、将来的な監査支援AIの追加や機能拡張など継続的に機能改善できる開発体制を構築しています。
本件に関する詳細は、AWSブログでもご覧いただけます。
https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/sapeet-migrate-to-agentcore/
今後の展望
今後は、判断の拠り所となる会計基準や監査の実務指針、仰星監査法人が蓄積してきた判断ノウハウなどを「監査ナレッジDB」として整備します。アプリケーション上での監査業務を通じて蓄積される知見や過去の監査事例を、個社情報に配慮しながらAIの助言に活用できる仕組みへと発展させていきます。
また、「分析AI」「査閲AI」に加え、会計論点の壁打ちを支援する「対話AI」や、財務数値などの時系列データを自然言語で読み解く「解釈AI」など、役割の異なる監査支援AIの開発も順次推進します。監査ナレッジDBと各AIを連携させ、業務を通じて蓄積されるデータや判断軸を組織の資産として循環・再活用できる基盤の構築を進めます。なお、開発基盤の面では、引き続きAWSの協力も得ながら取り組んでまいります。

仰星監査法人について
仰星監査法人は、監査・会計・税務に関連するプロフェッショナル集団として独自の組織文化とアカウンティング・ファームを形成し、高品質なサービス提供を通じて、日本経済や地域社会の発展に貢献しています。
法人名 :仰星監査法人
所在地 :東京都千代田区四番町6 東急番町ビル11階
代表者 :理事長 中川 隆
URL :https://www.gyosei-grp.or.jp/
株式会社Sapeetについて
Sapeetは、AIで企業独自のベテラン知見を解析し、競争優位性につながるコア業務の価値を増幅・拡張するExpert AI事業を運営する東京大学発ベンチャーです。コミュニケーションAIや身体分析AIを使いやすいシステムとして提供し、企業のAI×人間の協業体制構築を支援します。
会社名 :株式会社Sapeet
所在地 :東京都港区芝五丁目13番18号 いちご三田ビル8階
代表者 :代表取締役社長 築山 英治
上場市場 :東京証券取引所 グロース(証券コード:269A)
URL :https://sapeet.com/
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