窓に合わせて仕立てるカーテン。採寸から届くまでの流れ
引っ越しの日に買ってきたカーテンを掛けたら、丈が足りずに床との間が空いた。あるいは幅が余って端がだぶついた。よくある話です。悪いものを買ったわけではなく、窓の寸法が既製品の規格に合っていなかっただけです。
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引っ越しの日に買ってきたカーテンを掛けたら、丈が足りずに床との間が空いた。あるいは幅が余って端がだぶついた。よくある話です。悪いものを買ったわけではなく、窓の寸法が既製品の規格に合っていなかっただけです。
窓のサイズは家によって違います。集合住宅でも、建てた時期や設計によって高さも幅も変わります。既製品はいくつかの決まった寸法で作られているので、たまたま合う家もあれば、どれを選んでも中途半端になる家もあります。
窓に合わせて仕立てるという選び方は、この問題を解決するためのものです。ただ、注文する側が寸法を決めることになるため、測り方を間違えると仕立て直しがきかない。この記事では、測る前に知っておくこと、実際の測り方、失敗しやすいところ、そして注文から届くまでの流れを順に見ていきます。
既製品で合わないのは、窓の寸法が一定でないから
既製品のカーテンは、幅と丈がいくつかの規格で作られています。幅は100センチや150センチ、丈は135センチや178センチ、200センチといった刻みが一般的です。
一方で、窓のほうにはそういう決まりがありません。同じ「掃き出し窓」でも、床からレールまでの高さは家ごとに違いますし、レールの長さも部屋の作りによって変わります。腰から上だけの窓、上下に細長い窓、出窓、天井近くまである窓。規格に近い窓の家のほうが、むしろ少数派です。

合わないまま使うと、見た目だけでなく機能にも影響します。丈が足りなければ下から光が入りますし、冷たい空気も抜けてきます。幅が足りなければ閉じきったときに隙間が残ります。逆に長すぎれば床を引きずり、開け閉めのたびに擦れます。
仕立てるという選び方は、この隙間を埋めるためのものです。多くの店で1センチ刻みの指定ができ、自分の窓に合わせた寸法で作ってもらえます。価格は生地と寸法で変わり、生地の種類によっては既製品と大きく違わないこともあります。
測るのはカーテンレールから
いちばん間違えやすいのがここです。窓枠やガラスを測ってしまう人が多いのですが、カーテンが掛かるのは窓ではなくレールです。だから測るのはレールのほうになります。
レールを見ると、両端に丸い輪や飾りの部品が付いています。この部品はレールの一部で、カーテンを吊る金具はその内側までしか動きません。つまり、カーテンが実際に覆う範囲を決めるのは、この両端の部品の間ということになります。
天井に埋め込まれている形式のレールや、壁の中に隠れている形式では、見え方が違います。この場合は、レールの端から端までが範囲です。判断に迷ったら、その形式のレールでどこを測るのかを、注文する店に確認してください。
そして、レールが今のままでいいのかも、この段階で考えておきます。カーテンを替えるついでにレールも交換するのであれば、新しいレールを付けてから測ることになります。順番を逆にすると、測り直しになります。
幅と丈の測り方
幅から見ていきます。測るのは、レールの両端にある固定の部品の内側から内側までです。ここが「レールの有効な長さ」になります。
注文する幅は、この長さより少し大きくします。カーテンにはひだがあり、閉じたときに平らに広がるわけではないためです。どのくらい足すかは、ひだの作り方によって変わります。多くの店では、レールの有効な長さを入力すれば、必要なゆとりを含めた寸法で仕立ててくれます。自分で足した数字を入れてしまうと二重にゆとりが付くので、店の指示に従ってください。
丈は、掛ける場所によって基準が変わります。床まで届く窓の場合、レールに吊る金具の輪の下端から床までを測り、そこから1センチほど短くするのが一般的です。床にわずかに届かない状態にしておくと、引きずらず、開け閉めもしやすくなります。
腰から上だけの窓の場合は、輪の下端から窓枠の下端までを測り、そこに15センチほど足します。窓枠より下まで垂らすことで、下から光や空気が入るのを抑えられます。
出窓は形が家ごとに違うため、扱いが分かれます。窓台の上に収めるのか、窓台の前まで垂らすのか。どちらにするかを先に決めてから測ります。
厚手のカーテンとレースを両方掛ける場合、レールが二列になっているのが普通です。前後で高さが少し違うので、それぞれ別に測ります。レースは厚手より1〜2センチ短くしておくと、外から見たときにはみ出しません。
失敗しやすいところ
寸法そのものより、その周りで起きる失敗のほうが多いかもしれません。
左右をどう分けるかを決めていない、というのがまず一つ。一枚で作るのか、二枚に分けるのか。二枚にする場合、注文する幅は「一枚あたり」なのか「合計」なのか。店によって入力の仕方が違うので、ここは必ず確認してください。合計で入れるつもりが一枚あたりで入力されると、倍の幅のものが届きます。
開き方も先に決めます。中央から左右に開くのか、片側に寄せるのか。部屋の使い方によって、寄せたい側が決まっていることがあります。
レールの形式も見ておきます。ひだを作って吊る形式と、輪に通す形式では、カーテンの作りが違います。今のレールがどちらなのかを確かめてから注文します。
そして、周りにあるものです。窓のそばに家具が置いてあると、床まで垂らしたカーテンが引っかかります。暖房器具が窓の下にある場合も、生地が触れる位置になっていないかを見ます。エアコンの風が当たる位置、コンセントの位置、窓を開けたときの動線。どれも、掛けてみて初めて気づきやすいところです。
寸法は必ず二回測ります。一回目と二回目で数字が違ったら、三回目を測ります。仕立てたあとで測り直すことはできません。
生地を決めるときに見るところ
寸法が決まったら生地です。ここは好みの部分が大きいのですが、実用面で見るところもいくつかあります。
透け方です。昼間に外から中がどう見えるか、夜に明かりを点けたときにどう見えるか。この二つは別の話で、昼は見えなくても夜は透けるという生地があります。道路に面した部屋や一階の部屋では、この違いが効いてきます。
光を遮る力も、生地によって差があります。遮る力の強さを段階で表示している生地もあり、寝室のように暗さが欲しい部屋では判断の材料になります。ただし、生地そのものが遮っても、レールの上や左右の端から光は回り込みます。完全に暗くしたい場合は、レールの形式や取り付け方も含めて考える必要があります。

洗えるかどうかも見ておきます。家庭で洗える生地と、そうでない生地があります。子どもやペットがいる部屋、料理のにおいが届く部屋では、洗える生地のほうが扱いやすくなります。
色は、店で見たときと部屋で見たときで印象が変わります。照明の色、壁の色、日の当たり方で見え方が違うためです。生地の小さな見本を取り寄せられる店もあるので、迷ったら実物を部屋に置いて、朝と夜の両方で見てから決めると失敗が減ります。
注文から届くまでと、迷ったときの相談先
流れそのものは単純です。寸法を決め、生地を選び、注文し、仕立てを待って、届いたら掛ける。
注文の時点で確定するのは寸法です。ここから作り始めるので、注文後の変更は基本的にできません。届くまでの期間は、生地や仕立ての内容によって変わります。引っ越しの日に間に合わせたい場合は、逆算して注文の時期を決めてください。
そして、いちばん大事な点です。窓に合わせて仕立てたものは、原則として返品や交換ができません。既製品を買って合わなかったら返す、という感覚では扱えない商品です。寸法を間違えた場合も、こちらの入力に沿って作られている以上、作り直しは有料になるのが一般的です。
だからこそ、測る段階に時間をかける価値があります。二回測る、店の指示する測り方を確認する、迷ったら聞く。この三つで、ほとんどの失敗は避けられます。
自分で測って自分で決めるのが不安な場合、購入の前に相談を受けてくれる店もあります。
相談するときに伝えると話が早いのは、窓の形式(床まであるのか、腰から上だけか、出窓か)、レールの形式、測った寸法、部屋の用途、そして気にしていること(暗くしたい、洗いたい、外からの視線が気になる)です。
生地の実物を見たい場合、見本の取り寄せに対応している店もあります。色や透け方は写真では分からない部分が大きいので、迷っているなら取り寄せてから決めるほうが確実です。
寸法の測り方そのものを確認したい場合も、注文の前に聞いてかまいません。レールの形式によって基準が変わる部分は、口で説明するより、写真を見せたほうが早いことがあります。たとえば1cm単位で仕立てるオーダーカーテンを注文できる専門店のように、1センチ単位で仕立てる注文に対応し、購入前の相談も受け付けている店があります。
いずれの場合も、注文の前に確認しておきたいのは三つです。測り方はどの基準か。左右に分ける場合、入力する幅は一枚あたりか合計か。仕立てたあとの変更や返品はどう扱われるか。
よくある質問
自分で測って大丈夫でしょうか。基準さえ合っていれば難しくありません。レールの端の部品の内側から内側までが幅、吊る金具の輪の下端からが丈。この二つを押さえて、二回測ってください。
既製品との価格差はどのくらいですか。生地と寸法で変わるので一律には言えません。手頃な生地やアウトレットの生地を選べば差が小さくなることもあります。金額は注文する店で確かめてください。
どのくらいで届きますか。生地と仕立ての内容によって変わります。急ぐ場合は注文の前に納期を確認し、逆算して発注してください。
返品はできますか。窓に合わせて仕立てたものは、原則として返品や交換ができません。寸法の入力を間違えた場合の作り直しも有料になるのが一般的です。注文前に条件を確認してください。
レールも一緒に頼めますか。取り扱っている店もあります。レールを替えるなら、新しいレールを付けてから測るという順番になります。
洗濯はできますか。生地によります。家庭で洗える生地とそうでない生地があるので、選ぶ段階で表示を確認してください。よく洗う予定があるなら、それを条件に生地を絞り込むほうが早いです。
まとめ
窓に合わせて仕立てるカーテンは、測り方さえ外さなければ難しいものではありません。三つを押さえてください。
レールを基準に測ります。窓枠でもガラスでもなく、レールの端の部品の内側から内側まで。丈は吊る金具の輪の下端から。この基準を間違えると、あとの計算がすべてずれます。
ゆとりは店の指示に従います。ひだの分のゆとりは、多くの店が自動で計算します。自分で足した数字を入れると二重になります。左右に分ける場合の入力方法も、店ごとに違うので必ず確認してください。
仕立てる前に相談します。仕立てたあとは返品も交換もできないのが基本です。測り方に迷ったら、生地の見え方が判断できないなら、注文の前に聞く。見本を取り寄せられる店もあります。この一手間が、届いてからの後悔を防ぎます。
布と敷物の選び方全般については https://zero-press.net/columns/curtain-rug-erabikata に、部屋の雰囲気を作る小物と照明については https://zero-press.net/columns/interior-zakka-shomei にまとめています。








